帝国データバンクの定期調査によると、4月の食品値上げは2806品目にのぼるようです。日々の買い物でも、物価上昇を感じる方が多いのではないでしょうか。
「加工食品」の値上げが1年ぶりに2000品目を超え、なかでもハム・ソーセージで一斉値上げが始まっています。
特に、現役時代と比べて少ない年金収入だけで生計をたてる高齢者世帯にとっては、値上げをきっかけに節約するかとなる家庭も意外と多いのでは。
しかし、ビールなどのお酒は控えることはできたとしても、卵や牛乳など日常の食生活に欠かせない食品までもが今後値上げしてしまうと、もう生活できない!と不安を抱えている高齢者は少なくありません。
今回は、60歳~90歳以上の方々が受け取っている年金について詳しく見ていきながら老後資金準備の必要性について考えていきましょう。
厚生年金と国民年金の受給額を見たあとは、最後に全体の受給額事情も見ていきます。最後までご覧ください。
1. 【年金一覧表】60歳~90歳以上「厚生年金」の平均年金月額はいくら?
では、今のシニアはどれくらい年金を受給しているのでしょうか。
厚生労働省から公表された「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとに、年齢別の平均年金月額を確認しましょう。
なお、以下の厚生年金はすべて国民年金部分を含みます。
1.1 厚生年金の平均月額(60歳代を1歳刻み)
- 60歳:9万4853円
- 61歳:9万1675円
- 62歳:6万1942円
- 63歳:6万4514円
- 64歳:7万9536円
- 65歳:14万3504円
- 66歳:14万6891円
- 67歳:14万5757円
- 68歳:14万3898円
- 69歳:14万1881円
1.2 厚生年金の平均月額(70歳代を1歳刻み)
- 70歳:14万1350円
- 71歳:14万212円
- 72歳:14万2013円
- 73歳:14万5203円
- 74歳:14万4865円
- 75歳:14万4523円
- 76歳:14万4407円
- 77歳:14万6518円
- 78歳:14万7166円
- 79歳:14万8877円
1.3 厚生年金の平均月額(80歳代を1歳刻み)
- 80歳:15万1109円
- 81歳:15万3337円
- 82歳:15万5885円
- 83歳:15万7324円
- 84歳:15万8939円
- 85歳:15万9289円
- 86歳:15万9900円
- 87歳:16万732円
- 88歳:16万535円
- 89歳:15万9453円
1.4 厚生年金の平均月額(90歳以上)
- 90歳以上:15万8753円
一般的な年金受給開始年齢である65歳以降をみると、年齢があがるにつれ平均月額が上がっており、平均で月額14~16万円台でした。
ただし、厚生年金は収入に応じた保険料を支払うため(上限あり)、個人差が大きいのが特徴となっています。なお、65歳未満の厚生年金保険(第1号)の受給権者は、特別支給の老齢厚生年金の定額部分の支給開始年齢の引上げにより、主に定額部分のない、報酬比例部分のみの者となっています。