ここ最近では「老後2000万円問題」「物価高騰」などの不安材料が多く、「将来に向けて準備を始めなければ」と考えている方も多いのではないでしょうか。
しかし、どのくらい貯蓄があればよいのか、同じような収入を得ている家庭はどのくらいの貯蓄をしているのかなど、気になることは多いと思います。
今回は、年収600万円程度の世帯がどのくらいの貯蓄を有しているのかを見ていきます。また、年間手取り収入から貯蓄に回す割合についても調査しました。
似たような世帯の貯蓄事情も参考に、貯蓄計画を立ててみてはいかがでしょうか。
1. 年収600万円世帯における貯蓄額の平均値と中央値
金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査(令和4年)」を基に、年収500~750万円未満の世帯における金融資産保有額を見てみましょう。
1.1 単身世帯での貯蓄事情
- 金融資産非保有:15.0%
- 100万円未満:6.5%
- 100~200万円未満:6.5%
- 200~300万円未満:6.0%
- 300~400万円未満:5.0%
- 400~500万円未満:5.5%
- 500~700万円未満:5.5%
- 700~1000万円未満:4.0%
- 1000~1500万円未満:7.0%
- 1500~2000万円未満:9.5%
- 2000~3000万円未満:7.5%
- 3000万円以上:18.5%
平均値:1988万円
中央値:600万円
1.2 二人以上世帯での貯蓄事情
- 金融資産非保有:17.9%
- 100万円未満:8.2%
- 100~200万円未満:7.3%
- 200~300万円未満:4.6%
- 300~400万円未満:5.9%
- 400~500万円未満:4.7%
- 500~700万円未満:8.0%
- 700~1000万円未満:7.7%
- 1000~1500万円未満:8.7%
- 1500~2000万円未満:5.7%
- 2000~3000万円未満:7.6%
- 3000万円以上:11.1%
平均値:1226万円
中央値:500万円
より実態に近いとされる中央値を見ると、単身世帯では600万円、二人以上世帯では500万円となっています。
二人以上世帯は住宅ローンの返済や教育費の負担などにより、単身世帯に比べて貯蓄額が少ないものと思われます。