来月の3月には、退職を予定されている方もいるでしょう。
働くシニアは増えていますが、年金への不安や物価高が続く現代においては、仕事を辞めると決めるのことにも覚悟がいるという方もいると思います。
働き方が多様化している現代ですが、年齢やそれまでの経験によっては一度仕事を辞めると復職が難しい場合もあるもの。
「早くリタイアしてセカンドライフを楽しみたい」気持ちと、「物価高が長引いて先行きが不安」という気持ちで揺れる方もいると思います。
では、実際に65歳以上でリタイアされた夫婦世帯の貯蓄や、月の家計収支(厚生年金と国民年金の平均月額、生活費など)はいくらくらいでしょうか。
今回はリタイア後のシニアのお金事情をみていきます。
1. 【65歳以上】リタイア後の夫婦世帯「貯蓄額」はいくら?
老後、生活費の不足や旅行にレジャー、リフォーム、子や孫への支援、病気や介護費用などを支えてくれるのは貯蓄です。
まずは総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2022年(令和4年)平均結果-(二人以上の世帯)」を参考に、まずは世帯主が65歳以上の貯蓄を見ていきましょう。
総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2022年(令和4年)平均結果-(二人以上の世帯)」によると、「世帯主が65歳以上の二人以上世帯」の貯蓄現在高は次のとおりです。
1.1 65歳以上の二人以上世帯の貯蓄額一覧表(平均・中央値)
- 平均:2414万円
- 貯蓄保有世帯の中央値:1677万円
- 100万円未満:7.8%
- 100~200万円未満:3.4%
- 200~300万円未満:3.2%
- 300~400万円未満:3.5%
- 400~500万円未満:3.3%
- 500~600万円未満:3.5%
- 600~700万円未満:2.8%
- 700~800万円未満:2.6%
- 800~900万円未満:3.4%
- 900~2000万円未満:2.4%
- 1000~1200万円未満:6.1%
- 1200~1400万円未満:4.4%
- 1400~1600万円未満:3.7%
- 1600~1800万円未満:4.2%
- 1800~2000万円未満:3.2%
- 2000~2500万円未満:8.3%
- 2500~3000万円未満:6.3%
- 3000~4000万円未満:10.0%
- 4000万円以上:17.9%
65歳以上の貯蓄は平均2414万円。
老後2000万円を超えていて安心のようですが、より実態に近い中央値をみると1677万円です。
また、貯蓄100万円未満という世帯も約8割いました。
では、65歳以上・無職世帯の平均貯蓄額を確認しましょう。
65歳以上で無職の夫婦帯の平均貯蓄額は2359万円です。
ただし、先ほどみたように貯蓄額は家庭によって差があると考えられるでしょう。