2. 【特養早期入所のコツ その1】介護度や介護保険サービスの利用状況

まずは、介護度や介護保険サービスの利用者状況について。

特養は、原則として要介護3以上の方が申し込めます。施設への申込書持参は、ご家族が直接行うことがおすすめです。

ケアマネジャーに持参を依頼することも可能ですが、ご家族が直接申し込みすることで施設の雰囲気やスタッフの対応を直接確認できます。また、ご家族の希望や意向を直接伝えることも可能です。

施設を訪問した際には、現在の状況や困っていることを詳しく担当者へ伝えましょう。特に困っていることを具体的に話すのがポイントです。転倒や徘徊、火の元の不安があるなど、緊急性が伝わると効果的です。

また申し込んだ後も、介護度や体調などに変化があれば、逐一連絡します。施設へ「しっかり関わってくれる家族」という印象を与えることも重要です。

また希望している施設のショートステイやデイサービスを利用するのも非常に有効です。施設にとって、自社サービスを使用してくれている利用者は「お得意さま」です。

さらにサービス利用時の様子を把握できるメリットもあります。施設側からみても、全くの新規利用者よりも、様子の分かっている既存利用者の方が受け入れやすいものです。普段のサービスを問題なく利用できている場合には、入所できる可能性がグッと高くなります。

そのため複数の特養へ申し込む際には、それぞれの施設が提供しているサービスを利用しておくと入所のチャンスを広げられるのです。

3. 【特養早期入所のコツ その2】既往症や認知症の有無

既往症や認知症の有無についても情報共有を!施設ごとに対応力は異なります。

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2番目に挙げた、「既往歴や認知症の有無」について解説していきます。

施設へ申し込む際には、これまでの病気や現在の状況について率直に話しましょう。

認知症の症状がある場合も同様です。施設によって認知症利用者への対応力は異なります。せっかく入所しても施設の対応が追いつかず、退去を勧められる可能性もあるのです。

お互いのミスマッチを避けるためにも、現在の状態を率直に話しておきましょう。

4. 【特養早期入所のコツ その3】家族の状況など

3つ目に挙げた「家族の状況」について解説します。

施設にとってご家族は、利用者を支援していくための大切なパートナーです。体調不良時や緊急時の対応など、入所後もご家族の役割は継続します。

ご相談者様は遠方に住んでおられるとのことですが、必要時には支援可能であることを施設へ伝えれば好印象を与えられます。ですから申し込み時などに「必要時には、できる限り支援します」と伝えておくとよいでしょう。

また、ご家族が就労していることは、入所判定に有利となる可能性があります。ご家族が仕事に従事している場合、介護に十分な時間を割くことが難しいと判断され、優先して入所できることがあるのです。

ただし体調やご家庭の事情もあると思いますので、無理に就労する必要はありません。「就労が有利になることもある」程度に考えてください。