3月の年度末に、一斉に定年退職を迎える企業もあります。
定年退職の年齢は今後も延びていく可能性はありますが、50歳代は定年後の生活資金を貯めるラストスパートと言えるでしょう。
子どもの学費の目処が立ち、いざ定年退職を意識すると、貯蓄額が不安になったという方も多いです。
リタイア後に必要となる金額は家庭の状況によって大きく異なりますが、目標を立てる際に「同年代の貯蓄額」を意識することもありますね。
自分と同年代の周囲がどれくらい貯蓄を保有しているかを知ることで、具体的な貯蓄の目標金額を決めやすくなるでしょう。
同年代で「貯蓄3000万円以上」という世帯が予想よりも多いとわかると、貯蓄のモチベーションがより上がるかもしれません。
1. 【50歳代・二人以上世帯】貯蓄3000万円以上は何パーセントいるのか
では早速、50歳代・二人以上世帯で「貯蓄3000万円以上」の人は何パーセントいるのかみていきます。
金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和4年)」より、50歳代・二人以上世帯の貯蓄事情を確認します(金融資産を保有していない世帯を含む)。
1.1 【50歳代・二人以上世帯】の貯蓄3000万円以上の割合
- 10.8%
1.2 【50歳代・二人以上世帯の貯蓄額】平均と中央値
- 平均:1253万円
- 中央値:350万円
貯蓄3000万円以上という世帯は10.8%。1割を超える結果となりました。
こちらは「金融資産を保有しない」つまり「貯蓄ゼロ」という世帯も含んだ調査結果です。では金融資産保有世帯に限定した場合、割合はどれほど変わるのでしょうか。
2. 【50歳代・二人以上世帯】貯蓄保有世帯のみの平均と中央値はいくらか
次に、同調査より貯蓄保有世帯のみの貯蓄額について見ていきましょう。
2.1 【50歳代・二人以上世帯】の貯蓄3000万円以上の割合
- 14.3%
2.2 【50歳代・二人以上世帯の貯蓄額】平均と中央値
- 平均:1684万円
- 中央値:810万円
貯蓄保有世帯のみの貯蓄額をみると、貯蓄3000万円以上は14.3%。平均は1600万円を超え、中央値は800万円を超えました。