住まいを探すとき、さまざまな不動産用語に触れることがあります。しかし、意外と知らない用語や聞いたことはあるけど実はよく分からない用語もあるのではないでしょうか?今回は、賃貸物件を探す方向けに、知っておくと便利だけど意外と知らない不動産用語を解説します。

【不動産用語解説】RC造、SRC造って何?

RC造、SRC造とは建物構造のことを指していて、どのような工法や資材などを用いて建築しているかを表しています。建物構造は、建物の耐震性や耐久性、そして間取りなどにも大きな影響を与える重要な要素で、いくつか種類があります。

1. W造(木造)

建物の主要構造部(壁・柱・床・梁・屋根・階段)が木材で建築された建物構造のことです。この部分が全て木材でつくられた建物のことを木造と言います。W造は「Wood(木)」のWです。一戸建てや小規模集合住宅(アパートなど)などに用いられることが多く、一般的に防音性が低い傾向にあります。一方で、他の構造と比べて家賃が抑えられる、部屋の通気性や吸湿性が高いなどのメリットがあります。

2. S造(鉄骨造)・軽量鉄骨造

S造のSとは「Steel(鋼鉄 )」のことです。主要な骨組みが鋼材でつくられた構造のことで、鋼材の厚さが6mm未満でつくられたものを「軽量鉄骨構造」、鋼材の厚さが6mm以上のものを「重量鉄骨構造」と呼びます。防音性は木造と同等、もしくは少し高いレベルですが、部材によって差があります。

3. RC造(鉄筋コンクリート造)

RCとは「Reinforced Concrete(補強されたコンクリート)」の略です。主要な骨組みが鉄筋とコンクリートによって造られた構造を指し、2つの素材がそれぞれの弱点を補って、より強い骨組みとなり建物を支えています。耐久性や耐震性にも優れ、マンションなどの集合住宅をはじめ、一戸建てに使われている場合もあります。

一般的に、遮音・防音効果や耐火性・耐震性・耐久性に優れているというメリットがあります。RC造の「事業用法定耐用年数」は47年で、同じ条件で比較すると木造が22年、S造が19年~34年なので、他の構造より長く頑丈に使える構造といえます。

4. SRC造(鉄骨鉄筋コンクリート造)

さらに鉄骨の柱の周りに鉄筋を組んでコンクリートを施工したSRC造(鉄骨鉄筋コンクリート造)というものもあります。SRCとは「Steel Reinforced Concrete」の略です。

【不動産用語解説】LDKとDKの違いは?

物件情報を見ていると必ず出てくるのが、「1K」や「2LDK」といった間取りの表記です。

このうち頭についている「1」や「2」などの数字は部屋(居室)の数を表し、アルファベットはそれぞれ「K=キッチン」「D=ダイニング」「L=リビング」を表します。

主な間取りをご紹介します。

  • ワンルーム:1部屋でつくられた最もシンプルな間取りで、部屋とキッチンの間に仕切りがないのが一般的
  • 1K:部屋とキッチンの間に仕切りがある間取り
  • 1DK:部屋と独立したダイニングキッチンがある間取り
  • 1LDK:部屋とリビングダイニングキッチンがある間取り

では「DK」と「LDK」の違いをご存じでしょうか?「DK」と呼ぶのか「LDK」と呼ぶのかは、広さを基準に決められています。DKの目安は、居室が1部屋の場合は4.5畳以上、2部屋の場合は6畳以上です。

LDKの目安は、居室が1部屋の場合は8畳以上、2部屋の場合は10畳以上です。「LDK」としての機能を持つためには、相応の広さが必要であり、その広さは部屋数や居住人数によって異なることから、「不動産公正取引協議会」によって定められています。

出所:筆者作成

そのほか、間取り図でよく見るアルファベットをいくつかご紹介します。

「S」とは、「サービスルーム(Service room)」の略で、建築基準法で定められている通風や採光などの基準を満たしていないために居室としては認められない納戸のことです。間取りでは「1LDK+S」や「2SLDK」などと表示されています。

「WIC」とは、「ウォークインクローゼット(walk-in closet)」の略で、ウォークインつまり歩いて入れる衣類の収納スペースのことです。靴や玄関まわりのものを収納できる空間「SIC(シューズインクローゼット)」もあります。