2018年2月1日、「iDeCo公式サイト」で2017年12月のiDeCo加入者数や、加入者の種別ごとの掛け金の平均額などが公表されました。

2017年12月の新規加入者数は約3.4万人。加入者の総数は74万人を突破

iDeCo公式サイトで公開されている「iDeCo(個人型確定拠出年金)の加入者数等について」によると、2017年12月の新規加入者数は34,391人でした。2017年11月(26,661人)に比べると新規加入者数が増え、3万人台に戻しています。年末年始に資産運用について検討した人のアクションや、1月上旬に放映されたテレビCMの効果などによって、今後加入者数の伸びに新たな動きが出てくるかが注目されます。

また、2017年12月時点の加入者総数は744,690人となりました。2018年1月からは掛け金を年1回以上、任意に決めた月にまとめて拠出(年単位拠出)することも可能になっています。こうした取り組みによって、iDeCoが広く浸透していくのかどうかにも期待したいところです。

※年単位拠出の取扱いにはルールがあります。詳細はiDeCo公式サイトでご確認ください。

出所:iDeCo公式サイト「iDeCo(個人型確定拠出年金)の加入者数等について」

掛け金の拠出状況は?

では、すでにiDeCoを始めている人は月々いくらずつ積み立てているのでしょうか。

iDeCo(個人型確定拠出年金)の加入等の概況(平成29年12月時点)」によると、第1号加入者(自営業者など)の掛け金の平均は27,199円、第2号加入者(会社員、公務員など)の平均は14,412円となっています。

最大で月々68,000円まで積み立てられる自営業者ですが、半数近くの加入者が5,000~14,000円の範囲で積み立てているようです。一方、65,000~68,000円に設定している人も約2割いることから「無理のない範囲でコツコツ」という人と「老後のためにしっかり」という人に二極化する傾向があるといえます。

一方、会社員などの第2号加入者のうち、企業年金のない会社に勤める人(拠出限度額23,000円)の場合、掛け金の平均は16,144円であるものの、半数以上の人が限度額いっぱいに近い20,000~23,000円を毎月積み立てていることがわかります。

さらに、公務員などの共済組合員(拠出限度額12,000円)に関しては、加入者の約9割が掛け金額を10,000円以上としており、掛け金の平均も11,142円と拠出限度額に近い状況になっています。

まとめ:iDeCoのメリットを生かした資産形成を考えてみよう

iDeCoは老後の資産形成を応援するための制度で、加入者自らが掛け金を拠出し、運用する商品を選び、運用していきます。メリットは次の3点です。

  1. iDeCoの掛け金は全額所得控除の対象=所得税・住民税の節税になる
  2. 運用益が非課税になる
  3. 受け取るときにも税優遇が受けられる

ただ、自身の運用成果が将来の受取額を左右することになるので「ちゃんと運用できるのだろうか」「損をしないだろうか」と不安に感じる人がいるかもしれません。

もし「節税メリットは享受したいがリスクはとりたくない、損をしたくない」という人であれば、まずは運用商品に元本確保型の定期預金を選んで積み立て、節税メリットだけはしっかり得るというのも一手です。

一方、多少のリスクを取ってもお金を増やす方向で考えたい、ということであれば、投資信託を中心に商品の組み合わせを検討するとよいでしょう。

また、口座開設の際には、金融機関選びでも差がつく可能性があります。「金融機関に支払う口座管理手数料」と「金融機関が提供している商品ラインナップと信託報酬」に注意して選んでみてください。

 

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LIMO編集部