2. あらゆるシチュエーションを考えて緊急時に備える

あらゆるシチュエーションを考える

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今の子ども達は主に社会の授業を通じて防災教育を学んでいます。その際、学校での避難訓練や住んでいる地域の避難場所が中心となるため、家庭では「学校や自宅以外で被災した時はどうするか」を考えることも必要です。

家庭で防災教育を行う時は以下の点に留意しましょう。

  • 公衆電話の使い方を覚えて家や親の携帯の電話番号を暗記する
  • 住んでいる地域の地形の特徴や弱点を調べる
  • 習い事先で自然災害が起きたときの行動
  • 習い事ではどんな対応をするのか確認をする
  • 旅行先の地形や避難場所の把握をする

地震のように普段の生活を送っている際に突然発生する自然災害は親がいない時に起きる可能性もあります。たとえスマートフォンを所持していても通信が遮断されて連絡が取れないことも考えて、災害時に強い公衆電話の使い方を教えて親の携帯電話の番号を暗記するようにしておきましょう。

お子さんは、公衆電話の使い方を知っていますか?

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親世代は公衆電話の使い方は分かっていても、固定電話にほとんど触れたことのない子どもも多くなっています。

「受話器を取って話をする」という動作も知らない子も珍しくないため、「受話器を取って10円玉を投入して電話番号を押す」という流れができるよう練習してみてください。

実際に10円玉を入れなくても、街角に残っている公衆電話で練習することは可能です。また、子どもが使用するカバンなどに複数枚の10円玉を入れておくと出先での緊急時に役立つのでおすすめです。

学校では「海から近いので大きな地震が起きたら高台に避難する」と教えられていても、自宅で被災した時はその条件が当てはまるとは限りません。高台に家があり、土砂崩れや家屋の倒壊の危険性もある時は安全性を確認して「家にいる時に地震が起きたらこの場所に逃げ込む」という場所を予め決めておくようにしてください。

習い事先でも防災教育が行われ、通っている生徒達の安全を守る訓練や講習会を行っている企業もあります。緊急時の連絡方法や避難場所を事前に把握しておくと、なにかあった際に迅速に対応できます。

そして、家族で出かけている休日でも自然災害は構わずに起きます。ですから、家族旅行という楽しい行事に行く際も旅行先の土地が「津波」「がけ崩れ」「土砂災害」のいずれかが起きやすいのか調べておくことが無難です。

旅行先の土地にどんな災害が起きやすいのか調べておくことも大切

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内陸で生まれ育っていると地震が起きたら津波が起きるという発想が出にくく、学校教育でもその土地の問題に合わせた防災教育が行われるため旅行先で正しい避難行動ができないこともあります。

本来ならば楽しい思い出が残る旅行で自然災害のこともリサーチするのは重い雰囲気になるかもしれませんが、命を大切にする重要なことです。

「地震が起きたらこの高台に逃げる」「地域の避難場所になっている学校に行く」と旅行プランを話し合う時に一緒に考える雰囲気を作ってください。そうすることで、「旅先で緊急事態に遭った時の対応先を考えるのは普通のこと」と子どもの危機管理能力を高めることにもつながります。