東京都住宅政策本部が2023年5月10日に発表した資料によると、東京都内における令和4年度の新設住宅着工戸数は13万5382戸で、利用関係別でみると持家が1万4672戸、貸家が7万44戸、分譲住宅が5万188戸(うち一戸建て1万7687戸、マンション3万2036戸)となっています。
前年度比では持ち家が減少し(前年比12.5%減)、分譲住宅と貸家はともに増加、全体で0.8%増と2年連続の増加となっています。
尚、東京都内における令和5年第1四半期の新設住宅着工戸数は3万4738戸となっていて、前年同期比では持家、貸家がともに減少し、分譲住宅は増加傾向にあるようです。(ただし分譲一戸建て住宅は減少)
したがってマンションが増加している以外は、減少傾向にあるといえます。
とはいえ、「今年こそはマイホームを」と意気込んでいる方もいるでしょう。
今回の記事では、東京都でRC造(鉄筋コンクリート造)の注文住宅を建てた方の体験談を紹介します。
1. 東京都でRC造の注文住宅を建てた方の後悔したポイント5選
この事例は、次のような方の実際の体験談にもとづいています。
- 【建築地】 東京都
- 【建築費】 3300万円
- 【建築主の年齢】40歳代(建築時の年齢は30歳代)
まずは「後悔した」というポイントを見ていきましょう。
1.1 後悔したポイント1:2階建てのRC造にしたが、掃除が大変
RC造の住宅は一般的な木造住宅と比較して耐震性や耐火性、気密性に優れているのがメリットといえます。
しかし建築コストが嵩んで建築後数年間はコンクリートに水分が残っているため、湿気がこもりやすいというデメリットがあります。
湿気が高いことから結露が起こりやすく、カビの発生の原因になります。
また日当たりの悪い外壁面には黒ずみやコケの発生が目立つことが多いので、定期的なメンテナンスやこまめな清掃が不可欠となります。
1.2 後悔したポイント2:大きなバルコニーの掃除が面倒くさい
「2階部分に大きなバルコニーを作ってバーベキューなどを行なおうとしたが、それほど使うことがなく、掃除するのが面倒くさい」も後悔ポイントだそう。
バルコニーは雨水が直接あたる場所にもかかわらず人が歩く場所なので屋根のように勾配をつけることができないため、建物の中でも雨漏りしやすい部位といえます。
特に大きなバルコニーを設けた場合には、排水溝やドレン(排水用の金物)まわりの定期的な清掃が不可欠です。
1.3 後悔したポイント3:システムキッチンの掃除が面倒くさい
「特注で長さ3メートルほどのシステムキッチンを作ったが、掃除が面倒くさくて大変」とも語ります。
キッチンのサイズを大きくした場合には、その分他のスペースが狭くなるばかりでなく、お手入れにも手間がかかるようになります。
したがってキッチンのサイズを決める際には、お手入れやメンテナンスのことまで事前に良く検討することが大切です。
1.4 後悔したポイント4:二世帯住宅なので夜遅くの入浴に気を使う
「2階建てで1階に親世帯、2階に私たち夫婦が住んでいるが、2階に風呂場がないので夜遅く帰宅した時に入浴するのが大変」も後悔ポイントのひとつです。
二世帯住宅の場合は、浴室を共有にするか、それぞれ別にするかで悩みがちです。
しかしどちらか一方の帰宅時間が遅く生活スタイルが異なる場合には、浴室を2カ所設けた方が暮らしやすくなるといえます。
またコストアップや床面積がネックとなる場合には、どちらか一方をシャワールームにするといった方法もあります。
1.5 後悔したポイント5:庭に芝生に雑草ばかり生えてくる
最後の後悔ポイントは「庭に芝生を敷いているが、築10年程経過すると雑草ばかり生えてくる」という点。
庭に芝生を敷くと、水やりや肥料まきの手間がかかる、定期的に芝刈りや雑草取りをする必要がある、虫が寄ってくるといったデメリットが生じてしまいます。
したがって事前にデメリットについてもよく検討した上で、庭に芝生を敷くかどうかを決定することが大切です。