2024年度の年金額が、2.7%の引上げとなることがわかりました。
67歳以下の国民年金(老齢基礎年金)満額は6万8000円、夫婦2人分の老齢基礎年金を含む標準的な厚生年金は23万483円です。
さらに、年金額や収入額が一定以下の方に支給される「年金生活者支援給付金」についても増額されることになりました。
対象者や詳細の受給額について見ていきましょう。
1. 【2024年度】年金生活者支援給付金の基準額が決定
年金生活者支援給付金は2019年10月に導入された比較的あたらしいもので、公的年金やその他の所得が低く、経済的な支援を必要としている人に対して支給されるお金です。
年金生活者支援給付金は、さらに
- 老齢年金生活者支援給付金
- 障害年金生活者支援給付金
- 遺族年金生活者支援給付金
があります。2024年度の基準額はそれぞれ次のとおり決定されました。
- 老齢年金生活者支援給付金:5310円(+170円)
- 障害年金生活者支援給付金:1級は6638円(+213円)、2級は5310円(+170円)
- 遺族年金生活者支援給付金:5310円(+170円)
それぞれ前年度より増額していることがわかります。
ただし老齢年金生活者支援給付金の実際の金額は、保険料納付済期間や保険料免除期間等に応じて算出されるため、一律ではありません。
もう少し詳しく見ていきましょう。
2. 年金生活者支援給付金の金額
年金生活者支援給付金の金額が決定されましたが、実際に支給される金額は次のようになります。
2.1 老齢年金生活者支援給付金
老齢年金生活者支援給付金の額は、月額5310円を基準に、保険料納付済期間や免除期間に応じて算出されます。
例えば保険料納付済期間に基づく額(月額)は、5310円 × 保険料納付済期間 / 被保険者月数480月で算出します。
もし免除期間がある場合、こちらも独自の計算式で算出されるため、一律で5310円になるわけではありません。
さらに生年月日によって異なるケースがありますので、詳しくはお近くの年金事務所や市町村窓口でご確認ください。
2.2 障害年金生活者支援給付金
障害年金生活者支援給付金については、基本的に一律(1級は6638円、2級は5310円)です。
2.3 遺族年金生活者支援給付金
遺族年金生活者支援給付金についても、基本的に一律で月額5310円となります。
ただし、2人以上の子が遺族基礎年金を受給している場合は、5310円を子の数で割った金額がそれぞれに支払われます。