総務省による統計ダッシュボード調査データによると、全国の新設住宅着工戸数(持家・分譲住宅)が多い都道府県別ランキング1位は東京都で6万4015戸となっていて、以下神奈川県4万1001戸、愛知県4万129戸、大阪府3万5914戸、埼玉県3万5391戸、千葉県2万8689戸、福岡県2万2198戸と続いています。
また新設住宅着工戸数(持家・分譲住宅)の全国(都道府県)平均値は1万1269戸で、47都道府県の合計は52万9663戸となっています。
そして株式会社野村総合研究所によると、新設住宅着工戸数は2040年度には持家が15万戸、分譲住宅が12万戸で合計27万戸に減少する見込みとされています。
とくに人口が減少する傾向にある地方では、住宅の着工戸数も大幅に減少することが予想されます。
それでもマイホームとして注文住宅を検討している方も多いでしょう。そのような方は、大きな買い物になるからこそ「失敗したくない」「後悔したくない」と思うものです。
そこで今回の記事は、鳥取県で注文住宅を建てた方の体験談を紹介します。
1. 鳥取県で注文住宅を建てた方の後悔したポイント
この事例は、次のような方の実際の体験談にもとづいています。
- 【居住地】 鳥取県
- 【建築費】 2200万円
- 【建築主の年齢】40歳代
1.1 後悔したポイント1:トイレが広すぎた
ご夫婦は1つ目の後悔点として、「トイレが広すぎて便座に座って扉の鍵をかけることができない」ことを挙げられました。
もちろん、トイレの扉の鍵を便座に座る前にかけるようにすれば、トイレが広すぎて困ることはそれほどないと思いますが、これまでの習慣は人によって異なるものです。
また、トイレが広いと掃除の手間が大変になったり、小さな子供が便座に座るとトイレットペーパーに手が届かなくなったりすることがあるので注意が必要です。
1.2 後悔したポイント2:和室
「和室を作ったために、畳を傷めないように注意しなければならなくなったことを後悔しています」とも語ります。
畳を傷める原因には、机や棚などの重量のあるものを置いた時にできるへこみや、掃除機で畳をこすった時にできるささくれ、タバコの火を落としたことによる焦げ付き、お茶やジュースをこぼしたことによるカビなどがあります。
畳の傷を防止するためには、畳の上に直接重い家具などを置かない、畳の目に沿って掃除をするなどの配慮が必要になります。
1.3 後悔したポイント3:押入れ内部に冷房の配水管を設置した
3つ目は「押入れ内部に冷房の配水管を設置したために、結露が起きてまともに冷房が使えなくなった」という点です。
エアコンの配管には、配管の温度と室内の温度差が原因で結露が生じることがあります。
通常は施工の際に配管に断熱材を巻くことで結露対策していますが、施工不良があったり経年劣化で断熱材が破れたりすることで、配管に結露が生じてしまうことがあります。
結露以外にも配管から水漏れすることがあるので、まずは専門業者に点検を依頼するようにしましょう。
1.4 後悔したポイント4:リビングを他の部屋への通り道の途中に作った
「リビングを他の部屋への通り道の途中に作ったために、リビングにいても落ち着くことができずに後悔している」という点も挙げられています。
リビングルームでゆったりと過ごすことができるようにするためには、生活動線や家事動線を意識した配置計画が非常に重要になります。
なるべく人の出入りの少ない場所や庭の見える落ち着いた場所を選ぶと共に、リビング内の家具のレイアウトによっても居心地の良し悪しが決まることがあります。
1.5 後悔したポイント5:バルコニーが狭い
最後に挙げられたのは「バルコニーが中途半端に狭いため、洗濯物を干す場所がなくて後悔している」という点です。
バルコニーで洗濯物を干すためには、奥行きが90cm程度では狭く、最低でも奥行きが1m20cm以上で幅も2m以上は必要になります。
また3人分の布団を同時に干すためには、幅が3.5mほどは必要になるでしょう。
バルコニーにはエアコンの室外機などを設置することもあるので、その分を見込んで余裕をもったスペースを確保しておくことが大切です。