毎年の誕生月に送られてくる、自身の年金記録が記載された「ねんきん定期便」。

1月誕生日の方の中には、今年も届いた方がいるでしょう。

しかし、どこを見れば良いかわからない、前の年と比べてみても金額があまり変わらないからそのままにしている、という方もいます。

「前年に見たからいいや」とポイされる方もいますが、重要な内容も記載してあるので、確認しましょう。

1. 【ねんきん定期便】年齢によって送られてくるものは違う

ねんきん定期便は、年齢によって送られてくるものが違います。

さらに記載内容も、50歳以上になるとより現実的な年金額を確認することができます。

年齢ごとの【ねんきん定期便】の内容

出所:日本年金機構の資料をもとに、筆者作成

通常はハガキで送られてくるのですが、35歳、45歳、59歳の時には詳細な情報が記載されている封書が送られてきます。

ハガキでは50歳未満と50歳以上では記載されている内容が違い、50歳未満ではこれまでの加入状況に応じた年金額が記載されていますが、金額が少ないので、参考として考えてください。

50歳以上では今の働き方、今の給与が59歳まで続いたとして年金の見込み額が計算されているので、働き方を変えなければ、現実に近い年金額がわかります。

では、ねんきん定期便の通知内容の中でも、どこに注目すればいいのでしょうか。

タイプごとにわけて確認しましょう。

2. ハガキのねんきん定期便、どこを見れば良いか?

ハガキ裏面の最近の月別状況 (例)

出所:日本年金機構の資料をもとに、筆者作成

実際は過去13ヶ月分の記載がありますが、国民年金に加入している場合は加入状況をみます。

厚生年金に加入している場合は、給与や賞与から年金の計算の元となる標準報酬月額や標準報酬額、保険料の記載があります。

間違いがないか、漏れがないか確認しましょう。

この例の場合、1月は国民年金を未納、2月、3月は国民年金保険料を納付となっています(図表参照)。

4月から厚生年金に加入し、30万円の給与で働き、6月には賞与を50万円受け取っていることがわかります。

一番右側は、厚生年金の保険料です。

オモテ面では「年金加入期間」を見ましょう。今までに払い込んだ月数、加入した期間は間違っていませんか?

これまでの年金加入期間 (例)

出所:日本年金機構の資料をもとに、筆者作成

 

また、50歳未満の方は今までの加入実績に応じた年金額が記載されています。

 

50歳未満の方

出所:日本年金機構の資料をもとに、筆者作成

個人で計算することは難しいかと思いますが、現在までに支払った保険料から、どのくらい年金がもらえるか参考にしてください。

50歳以上の方は、今までの働き方を今後も続けた場合の年金見込み額が記載されています。

50歳以上の方

出所:日本年金機構の資料をもとに、筆者作成

この図表の例の場合、65歳になるまで年金は受け取れませんが、65歳から老齢厚生年金75万円と老齢基礎年金78万円の合計、153万円が受け取れることがわかります。

給与をもらっている方は給与や賞与などが変わらない場合、国民年金に加入している第1号被保険者は国民年金保険料を払い続ける場合、専業主婦の方は第3号被保険者が続いた場合の見込み額が記載されています。

しかし、払い込み状況や加入状況が変わった場合、年金額が変わりますので、注意が必要です。