2. シニア世代の年金事情を知りたい
介護施設入所中に資金がショートしてしまうことは避けたいもの。介護費用は基本的に親本人の資産(年金収入・貯蓄など)から捻出していくことが望ましいです。
2.1 【最新版】シニア世代の年金額
国民年金のみを受け取る場合
国民年金(老齢基礎年金)の受給額
〈全体〉平均年金月額:5万6316円
- 〈男性〉平均年金月額:5万8798円
- 〈女性〉平均年金月額:5万4426円
受給額ごとの人数
- 1万円未満:6万5660人
- 1万円以上~2万円未満:27万4330人
- 2万円以上~3万円未満:88万1065人
- 3万円以上~4万円未満:266万1520人
- 4万円以上~5万円未満:465万5774人
- 5万円以上~6万円未満:824万6178人
- 6万円以上~7万円未満:1484万7491人
- 7万円以上~:178万3609人
自営業や専業主婦(主夫)だった人など、国民年金(基礎年金)のみを受給する場合は、平均年金月額は男女ともに5万円台です。
2.2 厚生年金を受け取る場合
厚生年金(老齢厚生年金)の受給額※国民年金の金額を含む
〈全体〉平均年金月額:14万3973円
- 〈男性〉平均年金月額:16万3875円
- 〈女性〉平均年金月額:10万4878円
受給額ごとの人数
- 1万円未満:6万1358人
- 1万円以上~2万円未満:1万5728人
- 2万円以上~3万円未満:5万4921人
- 3万円以上~4万円未満:9万5172人
- 4万円以上~5万円未満:10万2402人
- 5万円以上~6万円未満:15万2773人
- 6万円以上~7万円未満:41万1749人
- 7万円以上~8万円未満:68万7473人
- 8万円以上~9万円未満:92万8511人
- 9万円以上~10万円未満:112万3972人
- 10万円以上~11万円未満:112万7493人
- 11万円以上~12万円未満:103万4254人
- 12万円以上~13万円未満:94万5662人
- 13万円以上~14万円未満:92万5503人
- 14万円以上~15万円未満:95万3156人
- 15万円以上~16万円未満:99万4044人
- 16万円以上~17万円未満:104万730人
- 17万円以上~18万円未満:105万8410人
- 18万円以上~19万円未満:101万554人
- 19万円以上~20万円未満:90万9998人
- 20万円以上~21万円未満:75万9086人
- 21万円以上~22万円未満:56万9206人
- 22万円以上~23万円未満:38万3582人
- 23万円以上~24万円未満:25万3529人
- 24万円以上~25万円未満:16万6281人
- 25万円以上~26万円未満:10万2291人
- 26万円以上~27万円未満:5万9766人
- 27万円以上~28万円未満:3万3463人
- 28万円以上~29万円未満:1万5793人
- 29万円以上~30万円未満:7351人
- 30万円以上~:1万2490人
厚生労働省の「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、老齢年金の平均月額は、国民年金(基礎年金)だけなら5万円台。国民年金にプラスして厚生年金を受け取れる場合は14万円台から16万円台です(国民年金を含む月額)。
そこに貯蓄や不労所得などを合わせた本人の資産でまかなうことができるかどうかを、慎重に判断していく必要がありそうです。
3. 「親の介護費用」年金だけでカバーできそう?
要介護は突然やってくることもあります。
親の健康状態や資産状況について把握しておくことはもちろんのこと、介護保険や高額介護サービス費を始めとする公的制度へのアンテナも高く張っておきたいものです。
また、親の資産をしっかりと活用するために、家族信託・任意後見などの制度を早い段階で検討していくのも賢明な選択となり得るかもしれません。
参考資料
- 厚生労働省「我が国の人口について」
- 公益財団法人生命保険文化センター「生活保障に関する調査 2022年(令和4)年度」
- 厚生労働省 介護サービス情報システム「サービスにかかる利用料」
- 生命保険文化センター「2021(令和3)年度 生命保険に関する 全国実態調査 」(2021年12月)
- 厚生労働省「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
吉沢 良子