4. 【2023年度】年金はプラス改定

厚生労働省は、1月20日に2023年度の年金額を公表しました。

出所:厚生労働省「令和5年度の年金額改定についてお知らせします」

  • 国民年金(老齢基礎年金):6万6250円(1人分)
  • 厚生年金:22万4482円(夫婦2人分※)

※平均的な収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算)43.9万円)で40年間就業した場合に受け取り始める年金(老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額))の給付水準

国民年金の満額は、6万4816円が6万6250円に増えることにより、1434円のプラスです。

ただし、2023年度の既裁定者(68 歳以上の方)の老齢基礎年金(満額1人分)は、月額 6万6050 円(対前年度比+1234円)です。

また、厚生年金の金額は21万9593円から4889円も増えます。

3年ぶりの「プラス改定」に思えますが、昨今の物価上昇には追いついていないのが現状です。

5. 老後資金の形成を

80~89歳が受給する国民年金・厚生年金の月額を見ていきました。

年金は毎年改定されるため、今の水準が今後も続く保証はありません。高齢化が進むことで、受給額が減少したり、受給開始年齢が遅くなる可能性もあります。

さらに、厚生年金の金額は現役時代の給与や加入期間によって決まるため、個人差も大きいことに注意が必要です。

厚生労働省が公表する2023年度の年金も、あくまで「モデル夫婦の厚生年金」と「国民年金の満額」であるため、全員にあてはまるわけではありません。

自分自身の見込み受給額については「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」などで定期的に確認しておきましょう。

老後資金として足りない分については、現役時代のうちからしっかり備えておきたいですね。

参考資料

太田 彩子