「経済的に多少の不安あり」75歳以上の29.7%が回答。70歳以上の貯蓄平均とは
最新統計で紐解く「シニア世帯の所得状況」もチェック
Andrey_Popov/shutterstock.com
2024年1月9日に公表された「2020年基準消費者物価指数 東京都区部 2023年(令和5年)12月分(中旬速報値)」によると、総合指数は前年同月比で2.4%上昇となりました。
このような物価高の現状においても、穏やかな老後を過ごすにはどれほどの資産が必要なのでしょうか。
今回の記事では、シニア世代に対する経済面での意識調査の結果や収支状況などをまとめました。
1. 約7割のシニア世代は「経済的な心配がない」状態で生活
内閣府が公表した「令和5年版高齢社会白書」では、75歳以上の12.5%が「家計にゆとりがあり、まったく心配なく暮らしている」と回答。57.8%が「家計にあまりゆとりはないが、それほど心配なく暮らしている」を選択しました。
双方をあわせると、シニア世代の約7割は家計を心配していないという結果になりました。65歳から74歳までの世代、高齢者全体で結果をみても傾向は大きく変わっておらず、大半の高齢者は家計を心配せずに生活しているといえます。
ただし今回の調査で、日々の生活費に「多少なりとも不安」を感じるシニア世代が約3割程いることも見逃せません。
執筆者
株式会社ナビゲータープラットフォーム メディア編集本部
LIMO編集部記者/金融ライター
1996年生まれ。千葉県出身。早稲田大学文化構想学部在学中から、まだネガティブなイメージで語られることの多かった「独身女性」が、実際には豊かなくらしを謳歌する「おひとりさま」であると謳う女性サイト編集に従事。
大学卒業後、株式会社良品計画で東京都内店舗の運営・勤務を経て、ライターおよび編集者として活動。女性のライフスタイルや意識調査と、日本年金機構や総務省統計局「家計調査」など公的資料・統計を絡めた記事作成が得意。ビジネス誌『PRESIDENT』、日本経済新聞「xwoman doors」など、紙からウェブまで様々な媒体にて取材・執筆を重ねる。
現在は、くらしとお金の経済メディア「LIMO(リーモ)」のLIMO編集部にて、最新データから読み解く財政事情や資産運用、厚生労働省管轄の厚生年金保険と国民年金、貯蓄、NISAなどのテーマを中心に編集・執筆。趣味は散歩。(2024年4月10日更新)