今年も、新年度となる4月に向けた春闘(春季労使交渉)の動向に注目が集まっています。昨年は満額回答が相次ぐ結果となり、賃金が上がった人もいるかもしれません。
とくに40歳代~50歳代は生涯の中でも年収が高くなりやすく、そこに今年の動きが重なれば大幅な収入アップが見込めるかもしれません。
そうして収入が増えれば、貯蓄に回すか、生活費に充てるか、しっかり吟味する必要があるでしょう。
貯蓄額の目標を立てる際に目安となるのが、同年代の貯蓄額。自分と同年代の周囲がどれくらい貯蓄を保有しているかを知ることで、具体的な貯蓄の目標金額を決めやすくなるはずです。
今回は金融広報中央委員会の資料をもとに、50歳代・ひとり世帯の貯蓄額と老後の要点について見ていきます。
1. 【50歳代・ひとり世帯】貯蓄400万円以上~500万円未満は何パーセント?
50歳代・ひとり世帯で「貯蓄400万円以上~500万円未満」を達成している人はどれくらいいるのでしょうか。
金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和4年)」より、50歳代・ひとり世帯の貯蓄事情を確認します(金融資産を保有していない世帯を含む)。
1.1 【50歳代・ひとり世帯】貯蓄400万円~500万円未満の割合
- 1.9%
1.2 【50歳代・ひとり世帯】貯蓄500万円未満の割合
- 65.9%
1.3 【50歳代・ひとり世帯】貯蓄額「平均」と「中央値」
- 平均:1048万円
- 中央値:53万円
貯蓄400万円~500万円未満は1割未満、貯蓄500万円未満でみると約6.5割となりました。
長期的なデフレの影響や物価上昇などにより、貯蓄に回す余裕がなかった人もいるかもしれません。
足りないと不安に感じる方は、なるべく早めに「老後資産づくり」に取り掛かりましょう。