【就職氷河期世代】50歳代おひとりさま「貯蓄300万円~400万円未満」は何パーセント?
【単身世帯の老後】貯蓄額「平均」と中央値を確認
boonchoke/shutterstock.com
一般的に、1993年から2005年あたりに社会に出た世代を指す「就職氷河期世代」という呼び名。
現在40歳前後~50歳代半ばあたりの人が該当するとされ、実際にバブル崩壊後の就職難に悩まされた世代といえます。彼らの中には「就職氷河期世代だから」と自分を卑下したり、半ばあきらめたりしている人がいるもしれません。
まずは、自分と同年代の周囲がどれくらい貯蓄を保有しているかを知ることで、貯蓄の具体的な目標金額を決めやすくなるでしょう。
今回は金融広報中央委員会の資料をもとに、就職氷河期世代とされる50歳代の年収や単身世帯の貯蓄状況を見ていきましょう。
1. 【比較】就職氷河期「40歳~50歳代」の平均年収をチェック!
まずは、国税庁「令和4年分 民間給与実態統計調査」をもとに、40~50歳代の平均年収と他世代とを比較しながら確認してみましょう。
1.1 【40歳~44歳】男女別の平均年収
- 男性:602万円
- 女性:335万円
- 平均:491万円
1.2 【45歳~50歳】男女別の平均年収
- 男性:643万円
- 女性:346万円
- 平均:521万円
1.3 【50歳~54歳】男女別の平均年収
- 男性:684万円
- 女性:340万円
- 平均:537万円
グラフを見ると、年代が増すごとに平均年収は増えていく傾向が見て取れます。
また、年収は55~59歳でピークを迎えていることがわかります。
「就職氷河期世代だから」と思い込む人は、決して少なくないかもしれません。しかし、事実として平均値だけ見ると40~50歳代が特別に厳しい状況であるとは言い切れないでしょう。
もちろん、年収には個人差があります。働き方やライフプランによっても変化が大きくあらわれるものです。
それでは50歳代・単身世帯が年収からまわして積み上げられた貯蓄額は、いくらなのでしょうか。
執筆者
株式会社ナビゲータープラットフォーム メディア編集本部
LIMO編集部記者/金融ライター
1996年生まれ。千葉県出身。早稲田大学文化構想学部在学中から、まだネガティブなイメージで語られることの多かった「独身女性」が、実際には豊かなくらしを謳歌する「おひとりさま」であると謳う女性サイト編集に従事。
大学卒業後、株式会社良品計画で東京都内店舗の運営・勤務を経て、ライターおよび編集者として活動。女性のライフスタイルや意識調査と、日本年金機構や総務省統計局「家計調査」など公的資料・統計を絡めた記事作成が得意。ビジネス誌『PRESIDENT』、日本経済新聞「xwoman doors」など、紙からウェブまで様々な媒体にて取材・執筆を重ねる。
現在は、くらしとお金の経済メディア「LIMO(リーモ)」のLIMO編集部にて、最新データから読み解く財政事情や資産運用、厚生労働省管轄の厚生年金保険と国民年金、貯蓄、NISAなどのテーマを中心に編集・執筆。趣味は散歩。(2024年4月10日更新)
監修者
株式会社ナビゲータープラットフォーム メディア編集本部
LIMO編集長/2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)
1984年生まれ。群馬県出身。東京女子大学哲学科卒業後、2008年に野村證券株式会社に入社。支店にてファイナンシャル・コンサルティング課に配属され、国内外株式、国内外の債券、投資信託、保険商品などの販売を通じ、主に富裕層や個人顧客向けに資産運用コンサルティング業務に従事し、顧客のライフプランに寄り添った提案を行った。2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)、一種外務員資格(証券外務員一種)保有。
現在は株式会社ナビゲータープラットフォームが運営する「くらしとお金の経済メディア~LIMO(リーモ)~」編集長。LIMOでは資産運用や老齢年金、貯蓄、NISA、iDeCo、キャリアなどをテーマに企画・編集・執筆を行う。3児の母であり、趣味は執筆・読書、音楽鑑賞、写真、旅行。今の夢はYOASOBIのライブに行くこと。中学・高校社会科(公民)教員免許保有(2024年4月4日更新)。