3. 国民年金だけの人もいる

公的年金には、1階部分の国民年金もあります。

出所:日本年金機構「国民年金・厚生年金保険 被保険者のしおり」(令和4年4月)、厚生労働省「日本の公的年金は『2階建て』」をもとに、LIMO編集部作成

ベースとなる構造から「基礎年金」とも呼ばれる国民年金。

先程ご紹介した厚生年金の金額には、国民年金の金額も含まれています。

しかし、自営業や無職などの第1号被保険者や、配偶者に扶養されていた第3号被保険者などは、厚生年金が受け取れません。

そのため、1階部分の国民年金のみの受給となるのです。男性の場合、国民年金の受給額は月平均で5万9013円でした。

1万円刻みでも確認しましょう。

3.1 【男性】国民年金の年金月額階級別の老齢年金受給者数の最新データ

出所:厚生労働省「令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」

  • 1万円未満:1万2175人
  • 1万円以上~2万円未満:5万6898人
  • 2万円以上~3万円未満:21万3856人
  • 3万円以上~4万円未満:66万8907人
  • 4万円以上~5万円未満:134万591人
  • 5万円以上~6万円未満:320万8727人
  • 6万円以上~7万円未満:856万4339人
  • 7万円以上~:41万8350人

国民年金のボリュームゾーンは、月平均で6~7万円となっています。

国民年金は保険料を40年納めることで満額が受け取れますが、それでも6万円台です。

つまり、国民年金だけで月平均15万円を受給している人はいません。

国民年金の水準は厚生年金よりかなり低くなると言えます。

自営業者やフリーランス、専業主婦だった方など、老後の保障が薄い人は、より自助努力が必要となります。