総務省から公開された「2020年基準 消費者物価指数全国 2023年(令和5年)12月分及び2023年(令和5年)平均」によれば、生鮮食品を除く総合指数は前年同月比で2.3%の上昇でした。

物価高は依然として続いており、家計へ大きく影響を与えています。

こうした物価高の状況は、高年収・高所得の人々、たとえば年収1000万円以上であれば「老後資金」の計画を不安に思ったり、取り崩したりする心配がないのでしょうか。

実は「年収が多い」といえども、貯金や金融資産までもが多いとは限りません。

「高所得貧乏」という言葉があるように、年収が高いにもかかわらず貯金の少ない人がいることも事実です。

今回は金融広報中央委員会の資料をもとに、30歳代・二人以上世帯の貯蓄額をみていきます。

1. 【30歳代・二人以上世帯】貯蓄1000万円以上~1500万円未満は何パーセントか

30歳代・二人以上世帯で「貯蓄1000万円以上~1500万円未満」を達成している人はどれくらいいるのでしょうか。

金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和4年)」より、30歳代・二人以上世帯の貯蓄事情を確認します(金融資産を保有していない世帯を含む)。

【30歳代・二人以上世帯】金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)

出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和4年)」をもとにLIMO編集部作成

1.1 【30歳代・二人以上世帯】の貯蓄1000万円~1500万円未満の割合

  • 6.6%

1.2 【30歳代・二人以上世帯】の貯蓄1000万円以上の割合

  • 16.2%

1.3 【30歳代・二人以上世帯の貯蓄額】平均と中央値

  • 平均:526万円
  • 中央値:200万円

貯蓄1000万円~1500万円未満は1割未満、貯蓄1000万円以上でみると2割未満となりました。

金融資産保有額を増やすには、長期的にコツコツと節約や貯蓄を意識することが大切。

高年収・高所得なのに「老後貧乏」予備軍とならないよう、日頃から注意していきたいものです。