3. 長い老後生活に向けて早めの対策を

本記事では、60歳代の懐事情を確認してきました。

老後、年金だけで生活ができる世帯は多くないことが分かりました。

現役世代の人たちは、まず「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」で見込額を確認しましょう。

そこから逆算して、早めに老後資金の準備を進めていきたいものです。

昨今見られる物価上昇を考慮すると、資産運用を活用すると効率良く老後資金を作ることができるでしょう。

今は国が用意している「NISA」や「iDeCo」など、税制面での優遇を受けながら、運用経験のない方も始めやすい制度が充実しております。

資産運用にはリスクもありますので、自分に合った方法を見つけることから始めてみると良いでしょう。

4. 貯蓄に関連する質問(FAQ)

4.1 Q1.「貯金」と「貯蓄」はどう違う?

「貯金」は、現金を自分で貯めること、あるいは銀行などの金融機関に預けることを指します。金融機関によっては「預金」ということもあり、貯金・預金、そして2つを合わせて「預貯金」というケースもあります。

一方、貯蓄は、貯金に加えて投資信託や株式、債券、外貨預金、不動産、保険、金(ゴールド)などの金融資産全般を指します。ただし、「貯蓄=貯金」を指す場合もあり、考えはさまざまです。

参考:金融広報中央委員会「知るぽると」

参考:金融庁「投資の基本」

4.2 Q2.「貯蓄」と「投資」はどう違う?

「貯蓄」は、銀行の普通預金や定期預金など安全性重視の金融商品にお金を貯めていくことを指します。一方、「投資」は、投資信託や株式など元本割れリスクを伴う金融商品にお金を投じて資産を増やすことを目的としています。

広義では、貯蓄に投資信託や株式、債券、外貨預金などを含む場合がありますが、「貯蓄と投資」で区別する場合には、以下のように使い分けるのが一般的です。

  • 貯蓄=元本割れリスクなし(普通預金・定期預金など)
  • 投資=元本割れリスクあり(投資信託・株式・債券・外貨預金など)

参考:一般社団法人 全国銀行協会「Q.「貯蓄」と「投資」はどう使い分けるのですか?」

参考:金融庁「投資の基本」

4.3 Q3.「貯蓄」も「資産運用」に含まれる?

「資産運用」とは、資産(お金)を金融商品を通じて効率的に増やす、あるいは貯めていくことを指します。

一般的に、投資信託や株式などにお金を投じて利益を期待することを資産運用という場合が多いようですが、銀行の普通預金や定期預金などで得られる利息も、お金を運用することによって得られるものですので、資産運用となります。

貯蓄は、広義では預貯金や投資信託、株式、債券、外貨預金、不動産、保険などの金融資産全般を指しますので、資産運用には貯蓄も含まれるということになるでしょう。

  • 資産運用=金融商品を通じて資産(お金)を効率的に増やす、あるいは貯めていくこと
  • 貯蓄=預貯金や投資信託、株式、債券、外貨預金、不動産、保険などの金融資産

参照:日本証券業協会「資産運用とは?」

参考資料

西村 翼