戦前の女学生達が作成していた「手書きの同人誌」がX上で話題になっています。

投稿したのは、Xユーザーの@furutakatoyoさん。

当ポストは2023年12月21日時点で2万件を超えるいいねを集めており「すんごいクオリティ」「筋金入りのオタク文化、地球上で他に類を見ない。いいね」「超プロ級の筆致」と多くの反響が寄せられています。記事後半では大正時代のお金の価値についても紹介します。

※投稿された写真は【写真4枚】をご参照ください。
※今回紹介するポストは、投稿者様の許可を頂いております。

1. 大正11年(1922年)頃の物と思われる同人誌が発見される

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出所:@furutakatoyo

出所:@furutakatoyo

「戦前の女学生達が学友間で作成していた手描き同人誌を探していたのですが先日一冊ご縁がありました。中身はイラスト、漫画、詩歌、等盛り沢山で商業誌感を高めるための広告まであります。千葉の女学校内の月刊誌のようで大正11(1922)年6月頃の号と思われますのでもう100年前の同人誌という事になります」

そんなコメントとともに投稿されたのは、4枚の写真でした。そこに写っているのは、なんと大正11年頃に作成された「手書きの同人誌」。

表紙には「小ざくら」という文字や、着物をまとった女性の美しいイラストが描かれております。中には何が書いてあるのでしょうか…。

2. イラストの多くは「当時の雑誌の模写やパロディ」が多い

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出所:@furutakatoyo

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出所:@furutakatoyo

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同人誌の中身を見てみると、丁寧に描かれた漫画やイラストが残っているのが分かります。こちらは木に登る猿と、動物のような服を着た女の子でしょうか。かわいらしい絵柄が印象的です。

描かれていた内容について@furutakatoyoさんに尋ねると、詳しく教えてくれました。

「漫画・イラストの多くは、少女画報などの当時の雑誌の模写やパロディが多いと思われますが、オリジナル性の高そうな物もあります。詩歌は学内の学友の様子、風景、草花を詠んだような物も多いです」とのこと。

続けて「綺麗な物、可愛らしい物、面白い物といった当時の少女の関心事や、その熱中度合いが伺える印象です」と話してくれました。

また、どれほどのページ数があったのかを聞くと「あいまいですが数百ページほどでしょうか」と話してくれました。というのも、ページ数の表記がない事に加え、状態が良くないためにページ数を数えるには非常に慎重な作業が必要となるそうです。そのような事情から、現時点では数えるのが難しいそう。

3. 貴重な同人誌に、Xユーザーから驚きの声が寄せられる

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出所:@furutakatoyo

出所:@furutakatoyo

貴重な「戦前の同人誌」が投稿されると、ポストには驚いた人からのコメントが多く寄せられました。

引用ポストや返信欄には「絵うっま!!」「百年前の同人誌でこのクオリティはすごい……」といったコメントが続出。

ほかにも、「素晴らしい、これこそ高徳」「森永製菓さんのお菓子の名前?両方の歴史を感じますね」「こういうエネルギーが詰まった創作物、大好きです」と心を揺さぶられた人からの感想も集まり、ポストは賑わっています。

4. 大正時代の1円は現代の何円にあたるのか

大きな話題となった「大正時代の同人誌」。大正時代の1円は現代においてどのくらいの価値に相当するのかを見ていきましょう。ここでは、企業間で取引される財・モノの価格の変動を測定する「企業物価指数」を目安に考えていきます。

令和4年の企業物価指数(戦前基準指数)は859.4であるのに対し、大正11年の値は1.266です。二つの数値を比較すると678.8倍となるため、これを大正11年の1円に当てはめて考えると、令和4年の約679円に相当する計算になります。

お金の価値を比較する指標には消費者物価指数や初任給などを用いる場合もあり、単純に価値を比較することは難しいといえますが、現代と大正時代では大きな違いがあったことがうかがえますね。

5. 元々昔の生活文化に関心があり、同人誌も探していた

いかがでしょうか。今回は、Xで話題になっている「戦前の女学生が作成していた同人誌」を紹介しました。

@furutakatoyoさんに「戦前の手書きの同人誌を探していた経緯」を尋ねると、このように教えてくれました。

「元々昔の生活文化全般に関心があり、そういった古物を集めているのですが、古書として残りにくい日記や手紙等の個人的な物も収集範囲にしています」

「女子学生の同人誌を探していたのは、当時の男子学生の同人誌はたまに見かけ、手持ちにもあります。女子学生も作成していたという話は残っているのに現物を見たことが無かったので、見てみたいと思い探していました」とのこと。

普段から、日本の近現代史の衣装復元、時代考証、寄稿などをおこなっているという@furutakatoyoさん。Xでも歴史にまつわる写真を数多くポストされているので、ご覧になってみてはいかがでしょうか。

参考資料

小野田 裕太