2023年ももうすぐ終わり。「来年はいくら貯蓄しよう?」と目標を考えはじめる方も多いでしょう。
去年から続く物価高は終わりを見せず、老後への不安も高まる中、老後資金準備の必要性は感じるものの「老後いくらあれば安心できるのだろう?」「資産運用ってしたほうがいいのかな?でもリスクが怖い…」と悩みますよね。
では、実際に60歳代の方はどれくらい貯蓄を保有しているのでしょうか。
くらしとお金の経済メディア「LIMO」では、メールマガジン会員に「貯蓄額と老後資金で後悔したこと」についてアンケートをおこないました。
今回は60歳代以上の方の貯蓄額と、老後資金を貯める際にみなさんが後悔したことをみていきましょう。
1. 【独自調査】60歳代以上「貯蓄3000万円以上ある」半数超えに
まずは60歳代以上の方はどれくらい貯蓄を保有しているのか確認します。
1.1 Q.あなたが保有している貯蓄額を教えてください。
- 〜500万円:9人
- 501〜1000万円:8人
- 1000〜2000万円:7人
- 2000〜3000万円:6人
- 3001万円〜:33人
※貯蓄とは、預貯金のほか株式や債券、投資信託、積み立て式の生命保険、個人型確定拠出年金など金融資産全体を指します。
上記によると貯蓄3000万円以上が33人と52.3%になりました。
次いで「~500万円」が14.2%と多く、「501〜1000万円」と続きます。
60歳代以上の方は貯蓄がある人とない人で二極化しているのがわかります。
2. 60歳代が老後資金で最も後悔したのは「資産運用」
次に老後資金について後悔していることを聞きました。
2.1 Q.老後資金のためにしておけばよかったこと、後悔していることはありますか?最も当てはまるものを選んでください。
- 節約:5人
- 貯金:6人
- 資産運用:25人
- 転職:2人
- その他:3人
- 後悔していない:22人
最も多かった老後資金の後悔は「資産運用」で39.6%と約4割を占めています。
資産運用はリスクがあるため、余剰資金がなければできないという方も多いでしょう。
また、情報収集や勉強を重ねる必要もあるので、はじめるのが遅くなったり、なかなかはじめられなかったりするものです。
次に多かったのは「後悔していない」で34.9%でした。
後悔してないと言い切れるくらい、若いときから老後に向けて備えられるといいですね。
次に「貯金」や「節約」と続きました。
3. 資産運用しておけばよかったと後悔。「貯金だけじゃ貯まらない」「20代からはじめておけばよかった」
では、資産運用しておけばよかったと後悔した人の具体的なコメントも見ていきましょう。

出所:筆者作成
3.1 利回りや金額が少なかった
- 貯金だけだと全然たまらない
- 利回りが低い
- 積立投資はしていたが、積立額が少なすぎた。
たとえば月3万円を20年間貯めた場合、預貯金であれば720万円ですが、年利3%で運用できた場合には984万円になります。
利益が約264万円ですから、預貯金に比べれば効率よく貯められるとわかりますね。
もちろん運用となれば元本割れのリスクもありますし、最終的な運用成果はわかりません。
ただリスクがあるからこそリターンもあるもので、資産運用は効率よく貯蓄する選択肢の一つになるでしょう。
ちなみにNISA制度であれば、上記の利益約264万円に対して通常は約2割かかる税金が非課税となります。
3.2 「もっと早く資産運用をはじめればよかった」
- 50代から意識して資産運用していたら、現在以上の資産形成ができた。
- 55歳から資産運用を始めたので、もっと早く始めておけば良かった。
- 60代に入りましたが資産運用を始めて20年ほどです。20代から始めていたらもっと余裕ある資産を築けていたと思います。
- 世界の経済は後退もしながら発展している。若い頃は金融リテラシーもなく、学習する機会もなかった。現金も含めた資産運用について知識を身に着けていれば、と思っている。
はじめるまでは気が重くても、実際にはじめてみて経験することで「もっと早くからはじめておけばよかった」と思った経験は誰しもあるでしょう。
もちろん個人差があることですが、資産運用をはじめてみてもっと早くからはじめればよかったという後悔もあるようです。
4. 老後資金対策「後悔していない人」45歳から積立投信をはじめた人も
では、「後悔していない」と答えた人の理由も見ていきましょう。
2/2
出所:筆者作成
- 個人財形積立や積立投信を45歳から行っていたから。
- 早くから資産運用していたから
- 株式投資で資産運用出来ているから。
リスクがあるため個人差がありますが、後悔していないと答えた人の中には早くから資産運用をはじめていたという声が見られました。
- 貯蓄額だけが問題ではない。年金やその他の収入が相応にあれば、問題ない。
- 脱サラ起業した事業が順調で、一気に保有資産を増やす事ができ、老後資金は潤沢になったから。
- 健康に留意し運動を継続している。
資産運用以外に対する声も挙がりました。
仕事による収入や不動産投資などで不労所得による収入を得ている方もいるでしょう。
また脱サラされた方や、健康に留意しているという声も。
老後に向けてはお金だけでなく、仕事や健康などさまざまな面で備えていきたいですね。
5. 2024年は老後に向けて後悔しない資金計画を
老後というとつい後回しにはなりがちですし、物価高が続けば余計に「今の生活のほうが大切」となりやすいでしょう。
一方で、老後資金への不安は依然として残り、確実に一年一年と老後へ近づいていきます。
新NISAとしてNISA口座の開設期間が恒久化される2024年は、長期的な資産形成がしやすくなる節目の年ともいえます。

出所:金融庁「新しいNISA」をもとにLIMO編集部作成
老後資金を考えるよい機会なので、老後になってから後悔をしないよう、これを機に自分に合った老後資金対策を考えてみていはいかがでしょうか。
6. 貯蓄アンケートの調査概要
- 調査日:2023年11月24日(金)〜12月18日(月)
- 対象者:くらしとお金の経済メディア「LIMO」のメールマガジン会員
- 回答数:63名(60歳代以上)
参考資料
宮野 茉莉子
