3.2 年収が高くなると増える税金

年収1000万円は高収入ですが、日本は累進課税です。

年収が増えればその分、高い税率が適用されます。

所得税額を求めるときは、以下の式で計算します。

  • 課税所得(年収-給与所得控除-所得控除)×所得税率

一般的な年収であれば、課税所得は「195万円超330万円以下」におさまり、税率は10%となります。

しかし年収が1000万円以上になれば、所得控除などにもよりますが、課税所得が「695万円超900万円以下」、または「900万円超1800万円以下」になる場合もあり、負担する税率は「23%」または「33%」になってしまいます。

また税金のほかに、厚生年金保険料・健康保険料・介護保険料(40歳以上のみ)、雇用保険料などの社会保険料での負担も結構大きくなります。

このようなことから、年収1000万円以上であっても、手取り額は思ったほど多いわけではありません。

4. 年収1000万円以上の世界

多くの人が憧れる「年収1000万円以上」ですが、知らず識らずに膨れてしまう生活費、年収の増加に伴う税金や社会保険料の負担などもあり、手取りは思ったほど多くありません。

まずは、どんな場合も手取り額をしっかり押さえ、その範囲内での支出になっているかを確認しておくことが大切です。

参考資料

舟本 美子