日本では「晩婚化」が進んでいると言われており、40歳代以降に結婚・出産を迎える方もいらっしゃると思います。
40~50歳代は老後生活への危機感が高まる年代ということもあり、子どもの教育費と合わせて、老後資金にも目を向けなければなりません。
教育費と老後資金の両方を準備できればよいですが、晩産の場合は老後までに貯蓄や投資を行える期間が短く、準備が間に合わないケースもあるでしょう。
そのため、家庭の財務状況によっては「奨学金制度」の利用を検討している方もいるのではないでしょうか。
年末年始は、こうした長期の家計を見つめ直すのに最適な時期といえます。
今回は、世帯年収900万円・48歳男性の「教育費」に関するお悩みについて見ていきましょう。
1. 教育費の確保において「奨学金」は有効な手段
教育費の確保において、奨学金は非常に有効な手段です。
奨学金制度を利用すれば、手持ちの資金に不安がある場合でも、教育を受ける機会を得ることができます。
特に、晩婚だと住宅ローンの支払いや老後資金の準備などと並行して教育費を負担しなければならないので、準備が間に合わない場合は奨学金の利用も検討するとよいでしょう。
ただし、返済が必要な奨学金を借り入れる場合は、子どもへの返済負担などを考慮し、計画的に利用しなければなりません。
1.1 奨学金は「給付型」と「貸与型」の2種類
奨学金は大きく分けて2種類あり、返済が不要な「給付型」と、返済が必要な「貸与型」に分けられます。
なお、奨学金の借り入れ先としては独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)が有名ですが、その他にも奨学金を借りられる団体は多数存在します。
奨学金と言えば「借金」のイメージが強いかもしれませんが、近年は独自の給付型奨学金を支給する大学も増えているので、まずは情報収集から始めてみましょう。