2. 奨学金を借りる前に考慮すべきポイント

貸与型奨学金の場合、必要以上に借りて返済負担が大きくならないよう、事前に教育費の目安や家庭の財務状況を確認しておくことが大切です。

2.1 教育費を見積もる

進学先によって費用が大きく異なるので、まずは進学先別の教育費の目安を確認しておきましょう。


あくまでも平均額となりますが、幼稚園から大学まですべて国公立の場合は800万円程度、すべて私立の場合は2300万円程度の教育費がかかる計算です。

学校外の習い事や塾などに通う場合は、さらに多くの教育費が必要となります。

現時点でのお子さまの年齢にもよりますが、父親である48歳の男性が老後を迎える頃に大学へと進学する可能性もあるでしょう。

お子さまが小さい場合は将来の進学先まで見通すのは難しいかもしれませんが、ざっくりでも教育費を見積もっておくことが大切です。

2.2 世帯の財務状況を整理する

既存の貯蓄や手取り年収、家計支出などに加え、年間の貯蓄能力、将来の見込み収入などを整理することが大切です。

「48歳男性」が65歳まで働くとすれば、残り17年間は勤務先から収入を得られますが、雇用期間中の収入の増減、退職金の有無、公的年金の見込み受給額なども考慮して考える必要があります。

妻の収入や年齢にも左右されますが、世帯の財務状況を整理することで、教育資金や老後資金としてどのくらい準備できるのかが見えてきます。

家計を見直せば貯蓄や投資に回す資金を捻出できる可能性もありますし、必要以上に奨学金を借りずに済むかもしれません。