30歳代・40歳代・50歳代の方の中には、貯蓄を始めている方もいれば、まだ始めていない方もいるでしょう。貯蓄をしたいけれど、どのように始めれば良いのかわからない方もいるかもしれませんね。

貯蓄の目的は、子どもの教育資金や住宅購入資金、老後資金の準備などご家庭によりさまざまで、貯蓄希望額も異なります。

そのため、いくらあれば十分というのは一概にはいえませんが、ほかの家ではどのくらいの貯蓄があるのか、正直なところ気になるものです。

この記事では、30歳代・40歳代・50歳代のリアルな平均貯蓄額について解説するとともに、2024年に取り組みたい貯蓄方法について紹介していきます。

1. 30歳代・40歳代・50歳代のリアルな貯蓄額

30歳代・40歳代・50歳代の平均貯蓄額について、金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査(令和4年)」を参考に見ていきましょう。

なお、単身世帯と二人以上世帯とではデータが異なるため、それぞれ分けて紹介します。

1.1 30歳代の平均貯蓄額は約500万~530万円

30歳代の平均貯蓄額は、二人以上世帯で526万円、単身世帯では494万円となっており、500万円程の貯蓄がある世帯が多いです。

30歳代 二人以上世帯

  • 平均貯蓄額:526万円
  • 中央値:200万円

30歳代 単身世帯

  • 平均貯蓄額:494万円
  • 中央値:75万円

ただし、平均貯蓄額は貯蓄の高い世帯が平均値を引き上げていることがあるため、実態を知るには「中央値」を参考にするのが良いとされています。

中央値は、データを小さい順に並べてちょうど中心に来る値なので、実際の平均額に近いといえるのです。

30歳代の中央値は二人以上世帯では200万円、単身世帯では75万円となっています。

30歳代は就職して10年程経ち、昇給もあり貯蓄がしやすくなるほか、結婚して子どもが生まれ将来のために貯蓄を意識し始める年代といえます。

1.2 40歳代の平均貯蓄額は約650万~830万円

40歳代の平均貯蓄額は、二人以上世帯で825万円、単身世帯では657万円です。

ただし、中央値は二人以上世帯で250万円、単身世帯で53万円と平均額よりも大幅に少なくなっています。

高額な貯蓄のある方がいる一方で、貯蓄がない、あっても少額という方の差が大きくなっていると考えらえます。

40歳代 二人以上世帯

  • 平均貯蓄額:825万円
  • 中央値:250万円

40歳代 単身世帯

  • 平均貯蓄額:657万円
  • 中央値:53万円

40歳代は子どもの教育費や住宅ローンの返済などでお金のかかる年代でもあります。年収が上がっても、思うように貯蓄がすすまないのが現実といえるでしょう。

1.3 50歳代の平均貯蓄額は約1000万~1300万円

50歳代の平均貯蓄額は、二人以上世帯で1253万円、単身世帯で1048万円です。

中央値は二人以上世帯で350万円、単身世帯で53万円と、ほかの年代同様に平均額と大きく乖離しています。

貯蓄のある世帯とない(少ない)世帯との差がさらに大きくなっていると考えられます。

50歳代 二人以上世帯

  • 平均貯蓄額:1253万円
  • 中央値:350万円

50歳代 単身世帯

  • 平均貯蓄額:1048万円
  • 中央値:53万円

50歳代もまだまだ出費が多い年代ですが、世帯によっては子育てが一段落しゆとりが出てくるところもあります。

「定年退職まであと数年」といった時期なので、老後資金の準備を意識して改めて貯蓄に取り組みたい年代です。

2. 2024年に取り入れたい貯蓄方法

30歳代・40歳代・50歳代の平均貯蓄額を解説してきましたが、やはり大切なのは「ウチの貯蓄はどうする?」ということでしょう。

そこで、2024年という新しい年を迎えるにあたり、取り入れたい貯蓄方法を紹介します。

2.1 iDeCo(個人型確定拠出年金)

iDeCo(個人型確定拠出年金)は、公的年金に上乗せする私的年金のひとつです。

自分で決めた掛け金を毎月拠出し、定期預金や債権、投資信託といった金融商品を自分で選び運用して得た利益を、老後に掛け金とともに受け取ります。

iDeCoは3つの税制優遇措置に特徴があります。

掛け金は支払った全額が所得控除の対象になるため、年末調整や確定申告で申告すると所得税や住民税の支払い負担が軽減します。

また、一般的に投資で得た運用益には税金がかかりますが、iDeCoで得た利益には税金がかかりません。

ほかにも、受け取る際に、一時金で受け取る場合は「退職所得控除」が、年金で受け取る場合は「公的年金等控除」の対象になります。

ただし、投資商品のため運用次第では元本割れリスクなどがあることや、原則として60歳までは引き出せないことに注意しましょう。

2.2 新NISA「つみたて投資枠」

新NISAの「つみたて投資枠」は、毎月少額から始められる長期・積立・分散投資をサポートする制度です。

年間120万円、生涯1800万円(生涯投資枠は再利用可能)までの投資で得た運用益や分配金に税金がかかりません。

定期的に一定金額を自動購入するため、日々の値動きに一喜一憂することなく長期的な資産運用が可能です。

また、投資対象の金融商品は、金融庁が定めた一定の条件を満たしたものに限定されており、初心者に適しているといえるでしょう。

iDeCoとは異なり途中で引き出すこともできるので、まとまった資金が必要になったときなどに活用できます。

3. まとめにかえて

30歳代・40歳代・50歳代の平均貯蓄額は年齢が高くなる程高額になる傾向があります。

しかし、より実態に近い中央値は平均額と乖離しており、高額な貯蓄のある世帯と貯蓄がほとんどない世帯との間に差が生じていることがわかります。

世帯により必要な貯蓄金額は異なるため、ライフプランをたててまとまった資金が必要な時期に資金を充当できるよう、貯蓄について改めて考えてみてはいかがでしょうか。

参考資料

木内 菜穂子