2. ふるさと納税を行う2つのメリット
前章では、ふるさと納税を行っていない理由の多くが「制度のメリットがよくわかっていない」ことが要因となっていることがわかりましたが、果たして「ふるさと納税を行うメリット」は何があるのでしょうか。
ふるさと納税を行う大きなメリットは、「寄附金額の一部が控除対象になること」と「返礼品が受け取れること」が挙げられます。
そもそもふるさと納税とは、事前に任意の自治体に寄附をすることで、住民税や所得税が控除される仕組みとなっています。
そして、自分が選んだ地方自治体に「寄附」をすることで、自己負担2000円を差し引いた金額が本来払う所得税および住民税から控除されるのです。
寄附金額の一部が所得税や住民税から控除されるため、応援したい自治体に寄附をしながら税金の前払いもできる嬉しい制度となっています。
また、寄附金額の自己負担として2000円はかかりますが、返礼品として肉や海産物といった特産物が受け取れるのも、ふるさと納税の魅力の1つです。
返礼品は、寄附先の「自治体ならではの特産品や名産品」が選ばれるケースが多いため、全国各地の特産品を楽しめるでしょう。
留意点として、ふるさと納税は、年収などによって受けられる控除の限度額が設けられており、限度額を超えてふるさと納税を利用してしまうと、超えた分の寄附金額は自己負担扱いになるため注意しましょう。
今年の12月までにふるさと納税をすれば、所得税はその年から、住民税は翌年分から控除を受けることが可能であるため、まだふるさと納税を行っていない方は早めに検討することをおすすめします。
3. 4割の人が「10月からのふるさと納税の変更」を知らないと回答
株式会社エイチームライフデザインのふるさと納税に関する調査で「2023年10月から、ふるさと納税制度の変更があったことを知っていますか?」というアンケートを行ったところ、41.9%は知らないと回答しました。
約半数の人は「知らない」と回答しており、10月に変更されたふるさと納税の制度についてあまり認知されていない状況がうかがえます。
また、「制度変更を理由に9月までにふるさと納税を行いましたか?」というアンケート調査では、8割の人が「いいえ」と回答しており、制度の変更を見越して、ふるさと納税を実施している人はあまりいないようです。