3. 「手取りで月額20万円」の年金をもらうために必要な年収はいくらか
厚生年金は現役時代の年収や勤務期間などによって受給額が異なります。
では、手取りで月額20万円(額面で月額23万7000円)を超える年金をもらうには、いくらの年収が必要なのでしょうか。
以下の条件で、現役時代の年収ごとの年金受給額(額面)をシミュレーションしてみましょう。
- 1975年生まれ
- 20歳~64歳まで会社員として勤務
- 65歳から年金受給開始
シミュレーションの結果は以下のとおりです。
3.1 平均年収ごとの目安年金受給額(額面)
平均年収 年金受給額の目安(額面)
- 300万円 月13万3000円
- 400万円 月15万円
- 500万円 月17万2000円
- 600万円 月19万3000円
- 650万円 月20万円
- 700万円 月20万9000円
- 800万円 月22万6000円
- 860万円 月24万2000円
- 900万円 月24万9000円
手取りで月額20万円(額面月額23万7000円)を超える年金を受け取るには、平均年収860万円が必要です。会社員で平均年収が860万円の人は、かなり珍しいでしょう。
4. 年金の繰下げ受給も検討しよう
手取りで月額20万円を超える年金をもらうのは難易度が高いですが、年金は受給開始時期を遅らせることで年間の受給金額を増やす「繰下げ受給」の利用が可能です。
最長75歳まで受給開始を遅らせることができ、75歳から受取を開始すれば65歳から受給開始した場合と比べて年間でもらえる年金が+84%も増額となります。
そのため、年金受給額を増やしたい人は、年金の繰下げ受給を検討してみてもいいかもしれません。
参考資料
- 厚生労働省年金局「令和3年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 厚生労働省「公的年金シミュレーター」
- 練馬区「国民健康保険料の計算方法(令和5年度)」
- 練馬区「65歳以上の方の介護保険料」
- 練馬区「調整控除」
- 国税庁「No.1600 公的年金等の課税関係」
- 国税庁「No.2260 所得税の税率」
苛原 寛