1年間の所得が一定金額以下の場合、住民税が非課税になります。

世帯全員が住民税非課税に該当する世帯を「住民税非課税世帯」といいますが、その割合は高齢になるほど高くなる傾向にあります。

住民税が非課税になると支出が減るため家計にはプラスと考えられますが、見方を変えると所得が一定基準よりも少ないことになります。高齢者世帯は住民税が非課税になるほど年金収入が少ないのでしょうか。

この記事では、住民税非課税世帯の年齢別の割合や非課税になる条件、非課税世帯が高齢者世帯に多い理由などについて解説していきます。

住民税非課税世帯の割合は高齢になるほど多くなる

厚生労働省の「国民生活基礎調査 令和4年国民生活基礎調査」によると、令和4年度における住民税非課税世帯は全世帯の約24.2%となっています。下表は、世帯主の年齢ごとの住民税非課税世帯の割合をまとめたものです。

20歳代前半は学生の方が多いこともあり住民税非課税率が高くなっていますが、30歳代から50歳代にかけては10%程度と少なくなり、60歳代に入ると徐々に増加していきます。

60歳代後半には21.4%ですが70歳代前半には31.6%に、後半には39.4%の世帯が非課税となっています。そして80歳代以上になると44.7%と、半数弱の世帯が住民税非課税に該当していることがわかります。