年金は老後に置いて欠かせないものということは、周知の事実かと思います。

しかし、皆さんは年金がどのくらい受け取れるかはご存知でしょうか。

年金の目安額を知ることで今からできる準備もきっと変わってくることでしょう。

漠然とした不安を抱えて老後を迎えるのではなく、いくら受け取れるのかわかることで老後へのイメージが変わってくるものです。

早いもので年末を迎えましたが、時間があるときにこそ「将来のお金」について考えておきたいものです。

実際に年金を受け取っている方の70歳代と80歳代にフォーカスし、老後の年金事情について見ていきましょう。

1. 国民年金と厚生年金の加入者と受給する年金

厚生年金と国民年金について、まずは整理しておきましょう。

日本に住む20歳~60歳未満の方は原則として「国民年金」に加入しますが、一定の要件を満たす方は厚生年金にも上乗せして加入します。

厚生年金(2階部分)に加入できるのは、主に会社員、公務員など。また対象となる事業所に勤めるパート・アルバイトなども加入できます。

社会保険適用の拡大により、パート・アルバイトの加入対象者が広がりました。

手取り額が減ることをデメリットとし、不満の声も聞こえる一方、将来の年金額のために厚生年金への加入を希望する方もいます。

国民年金のみに加入する場合、保険料は一律で、未納期間や免除期間があればその分が差し引かれる仕組みです。

ただし第3号被保険者は、納付する必要がありません。

一方、厚生年金の保険料は報酬比例制で、毎月の報酬により決定します。

納めた保険料や加入期間によって将来の年金額が決まるため、老齢年金の金額はピンキリになるのです。

では、年齢によって差はあるのでしょうか。

次章では「70歳代・80歳代」にわけて厚生年金の受給額を見ていきます。