今年も一気に寒さがやってきたため、秋という季節を感じることができませんでした。秋の味覚は皆様堪能できましたか?
しかし、去年から今年にかけて食料品の物価上昇が止まっておらず、当たり前に食べていたものを贅沢品に感じることもしばしばあります。
加えて我々の賃金の上昇はなかなか追いついておらず、生活が苦しくなっていると感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
現役世代がこのように考えているということは、年金受給世代も同じように物価高の影響を受けているはずです。
現在発表されている厚生年金の月額平均は14万3965円と言われていますが、実はピンキリであるのが現実です。
老後の収入の柱である年金についてみていきましょう。
1. 厚生年金の月額平均は約「14万円」
日本の年金制度は「厚生年金」と「国民年金」という2階建て構造になっています。
- 国民年金:日本に住む20~60歳未満の全ての方が加入し、一律の保険料を納める
- 厚生年金:国民年金の第2号被保険者である会社員や公務員が加入し、報酬比例の保険料を納める
厚生労働省の「令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、直近における厚生年金の平均月額は14万3965円でした。
ここで、元会社員の方は「厚生年金14万円に加えて国民年金(老齢基礎年金)ももらえる」と感じた方がいるかもしれませんね。
しかし、14万3965円の中には国民年金(老齢基礎年金)も含まれます。
ちなみに国民年金の平均は5万6368円。
単純に差し引くと、厚生年金の単独平均は8万7597円ということになります。
「会社員は厚生年金があるから手厚い」「自営業の人は自助努力が必要だから大変だな」という声も聞かれますが、厚生年金が必ずしも十分な水準であるわけではありません。