2018年1月11日、近鉄グループホールディングス(9041)傘下の近畿日本鉄道は、大阪と名古屋間を運行する次世代の特急として、「新型名阪特急」を新造することを決定したと発表した。運行開始は2020年春の予定。
次世代特急は「くつろぎのアップグレード」がテーマとされ、日本初となる全席バックシェルを備え、座席の前後幅を広く確保するなど、車内の居住性を従来から大幅にグレードアップし、名阪間のビジネス、観光など多様な用途での快適な移動空間を提供するとしている。
6両8編成、8両3編成の合計72両が製造される予定であり総投資額は184億円である。
外観デザインは、先進的でスピード感あふれる形状で、カラーリングは透明感のある深い赤となっている。
先頭車両(ハイグレード車両)は、全席3列シートで、後部座席に気兼ねなくリクライニング可能なバックシェルが設置されている。また、大きなガラスで見晴らしの良いハイデッカー構造であり、前面の大きなガラスで左右に広がる印象の前方展望が実現されている。座席は、本革が使用されており、前後幅は130センチと日本最大級となっている。
中間車両(レギュラー車両)についても、全席にバックシェルが設置されている。また、座席前後幅は116センチとレギュラー席としては同社では最大となっている。
インバウンド対応の強化も配慮されており、全車に、大型荷物を収容できるロッカー等の荷物置き場が設置され、無料インターネット接続サービス(無料Wi-Fi)も提供され、車内表示器は多言語対応(日本語、英語、中国語、韓国語)となっている。
そのほかに、座席以外でくつろげるユーティリティスペースを設置、全車に空気清浄機を設置、紫外線、赤外線をカットする大型窓を採用、デッキ、大型荷物置き場に防犯カメラを設置、全席にコンセントを設置、衝突事故時の安全に配慮した車体設計などの特色がある。
LIMO編集部