猫の飼育費用事情:キャットフード価格は上昇傾向
さて、ここからは「猫」に関する経済事情について見てきましょう。
一般社団法人ペットフード協会はペット関連企業のマーケティング施策や商品開発を後押ししたり、ペットの飼育率向上を図ったりするため、全国犬猫飼育実態調査を行いました。
「令和4年 全国犬猫飼育実態調査」によると、猫の飼育経費は以下のように推移しました。
※数値は毎月の支出額平均
獣医にかかる医療費
- 2017年:2528円
- 2018年:2412円
- 2019年:3016円
- 2020年:2918円
- 2021年:3367円
- 2022年:2392円
猫の保険
- 2017年:2096円
- 2018年:1729円
- 2019年:2349円
- 2020年:1758円
- 2021年:2731円
- 2022年:2069円
市販の猫主食用キャットフード
- 2017年:2293円
- 2018年:2599円
- 2019年:2745円
- 2020年:2673円
- 2021年:2978円
- 2022年:2877円
市販の猫おやつ用キャットフード
- 2017年:1095円
- 2018年:1092円
- 2019年:1303円
- 2020年:1241円
- 2021年:1346円
- 2022年:1356円
上記データを見ると、2017年から2022年の6年間で「猫主食用キャットフードにかかる毎月の支出額平均」「猫おやつ用キャットフードにかかる毎月の支出額平均」がそろって約25%増加したことがわかります。
アパート・マンションなどの居住環境や飼育費用が猫を飼うハードルに
同調査では猫を飼う上での阻害要因に関するアンケート調査も実施されました。
「猫を飼いたいと思いながらも現在飼育していない理由」として、以下のような回答ランキング結果(複数回答可)となりました。
- 1位・29.7%:集合住宅(アパート・マンションなど一戸建てでないもの)に住んでいて、禁止されているから
- 2位・21.1%:世話をするのにお金がかかるから
- 3位・20.7%:別れがつらいから
- 4位・20.2%:旅行など長期の外出がしづらくなるから
- 5位・18.9%:死ぬとかわいそうだから
上記のように、1位は居住環境の事情、2位は経済的事情と、現実的な理由が続きます。