2. 学生納付特例で2年分の保険料の猶予を受けた場合

老齢基礎年金の受給金額は、20歳から60歳までの40年間(480月)の保険料納付月数によって以下のように決まります。

老齢基礎年金の受給額 = 老齢基礎年金の満額 × 保険料納付済み月数 ÷ 480月

2023年度の老齢基礎年金の満額(年額)は79万5000円(67歳以下の場合)です。2年間の保険料未納がある人(納付済み月数456月)の年金額は、75万5250円となります。

2.1 保険料の追納をした場合

学生納付特例制度の承認を受けた期間の保険料は、10年以内であれば追納できます。2年分の追納保険料額は約40万円です。

追納によって、受け取る年金が満額になると1年間に3万9750円、1カ月では3312円受給額が増えます。つまり、約10年で追納の「元が取れる」ことになるわけです。

厚生労働省の「令和4年簡易生命表の概況」によると、2022年の平均寿命は男性81.05歳、女性87.09歳です。65歳から年金を受け取る場合、多くの人が追納したほうが有利であると考えられます。