2023年11月2日(木)、阪神電車・阪急電鉄・近畿日本鉄道の関西大手私鉄3社が、クレジットカード等のタッチ決済による乗車サービスを開始することを発表しました。
2024年内に改札機に専用のリーダーを設置し、利用できるようになる予定です。各社のニュースリリースによると、クレジットカードだけでなく、カード設定をしたスマートフォン等でも利用可能とのこと。
ICカードをチャージしたり切符を購入したりする手間を省けるため、よりスムーズに乗車できるようになるかもしれませんね。そこで今回は、関西の鉄道のタッチ決済導入事情を紹介します。
関西の鉄道にタッチ決済が導入される理由は?
専用の端末にクレジットカードやスマホをかざすだけで決済が完了するタッチ決済。1万円未満なら暗証番号を入力せず手軽に決済できるため、いろんな場所で導入が進んでいます。
阪神電車のリリースによると、タッチ決済導入の背景には2025年に開催される大阪・関西万博があるとのこと。訪日外国人の増加が見込まれるため、よりスムーズに鉄道を利用できるようにすることを目的としているそうです。
また、万博で訪れる海外の方に加え、地元の人の日常利用や国内からの観光客の利便性の向上も期待されています。クレジットカード・ICカード・切符等を使い分ける必要がなくなるため、財布やバッグの中身がすっきりしそうですね。
タッチ決済の導入時期・導入される駅は?
2024年内を目途に、関西大手私鉄3社がタッチ決済を導入することを発表しました。それでは、鉄道会社によって対応の違いはあるのでしょうか?
調査を進めていると関西の一部の地下鉄もタッチ決済を導入することが分かったので、そちらも合わせて紹介します。
阪神電車
阪神電車では2024年内にタッチ決済のサービスを開始し、2025年春頃を目途にすべての駅の一部改札で導入を完了させる計画を立てています。
タッチ決済の対象となる駅は、西代駅を除く全駅。決済ブランドはVisa・JCB・American Express・Diners Club・Discover・銀聯で、Mastercardも今後追加される予定です。
阪急電車
阪急電車では、2024年内にサービスを開始する予定です。決済ブランドはVisa・JCB・American Express・Diners Club・Discover・銀聯で、Mastercardも今後追加されるそうです。
対象駅はすべての駅で、タッチ決済に対応した改札を各改札口に少なくとも1台は設置するとのこと。ただし大阪メトロと接続している一部の駅では対応していないので、乗り入れ便を利用する方は注意しましょう。
近畿日本鉄道
近畿日本鉄道でも、2024年内にタッチ決済サービスを開始すると発表しています。決済ブランドはVisa・JCB・American Express・Diners Club・Discover・銀聯で、Mastercardも今後追加される予定です。
対象となる駅は、竹田駅・柏原駅・生駒鋼索線の各駅を除くすべての駅です。
大阪メトロ
大阪メトロでは、2024年度からVisaのタッチ決済の実証実験を開始するそうです。2025年の大阪・関西万博の開催に合わせて、導入を完了させる計画を立てています。
はじめはVisaのみの利用ですが、ほかのブランドに対応する予定もあるとのこと。
大阪メトロではタッチ決済以外にも、顔認証改札口やQRコードを活用したデジタルチケットの導入も進めています。万博が開催される頃には、さまざまな入出場方法が利用できるようになっているかもしれませんね。
神戸市営地下鉄
神戸市営地下鉄も、2024年4月を目途に全駅でタッチ決済を利用できるようになると発表しています。決済ブランドは、Visa・JCB・American Express・Diners Club・Discover・銀聯。Mastercardも、順次追加される予定です。