2. 65歳以上の「貯蓄額」の平均と中央値をチェック
現行の公的年金制度では、国民年金や厚生年金など老齢年金の支給は原則65歳からと定められています。
一般的には65歳で退職し、年金暮らしがスタートするものと考えられているのでしょう。
それではそんな、65歳以上の貯蓄額をチェックしていきましょう。
総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2022年(令和4年)平均結果-(二人以上の世帯)」によると「世帯主が65歳以上の二人以上世帯」の貯蓄現在高は次のとおりです。
2.1 世帯主が65歳以上の「二人以上世帯」の貯蓄額
65歳以上の「シニア世帯」の貯蓄額は、平均が2414万円、中央値は1677万円という結果でした。
平均は一部の大きな数値によって引き上げられていると考えられます。より実情を表すとされる「中央値」を参考にすると、1677万円です。
しかし、貯蓄事情は世帯により様々。グラフをみると、貯蓄額が1000万円に満たない世帯も4割弱ほどいることも見て取れます。
では、主な収入である「老齢年金」は平均でいくら支給されているのでしょうか。
3. 65歳以上の「国民年金と厚生年金」の平均受給額は?
厚生労働省「令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」で年金月額の平均を見て、シニア世帯における年金の実情を把握しておきましょう。
執筆者
兵庫県芦屋市出身。同志社香里高校・同志社大学政策学部卒業後、損保ジャパン日本興亜(旧日本興亜損保)へ入社。保険代理店への保険商品案内営業に従事。その後、実際に窓口でお客様へ提案したいとの思いから東京スター銀行のリテール営業へ転身。2011年より現在までファイナンシャルアドバイザーとして個人のお金の悩みを解決してきた。2012年より個人販売の全行員内ランキングでは9年間で10位以内から一度も落ちることなく、2014年2位 2019年3位 2020年1位 2021年2位と安定して好成績をおさめた。また周囲への育成にも力を入れており、2014年以降8年連続で途中2度の転勤もありながら、所属支店の成績を31店舗中1位にしてきた。現在は個人向け資産運用会社にて、資産運用のサポート業務をおこなう。一種外務員資格(証券外務員一種)、生命保険販売資格、損害保険販売資格、2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)を保有。
監修者
株式会社ナビゲータープラットフォーム メディア編集本部
LIMO編集部記者/編集者/元公務員
京都教育大学卒業。くらしとお金の経済メディア「LIMO(リーモ)」のLIMO編集部で、厚生労働省管轄の公的年金制度や貯蓄、社会保障、退職金など、金融の情報を中心に執筆中。大学卒業後は教育関連企業での営業職を経て、2010年に地方自治体の公務員として入職。「国民健康保険」「後期高齢者医療制度」「福祉医療」等の業務に従事した。主に国民健康保険料の賦課、保険料徴収、高額療養費制度などの給付、国民年金や国民健康保険への資格切り替え、補助金申請等の業務を担う。特に退職に伴う年金や保険の切り替えでは、手続きがもれることで不利益を被ることがないよう丁寧な窓口対応を心がけた。その後、保険代理店にてマーケティング業務に従事。保険料比較サイトの立ち上げに参加した。乗合保険会社の商品ページだけでなく、保険の知識を普及するためのページ作成にも参加。小学校教諭一種免許、幼稚園教諭一種免許、特別支援学校一種免許取得。
はたらく世代のお金の診断・相談サービスを行うマネイロでは、「【計算例付】厚生年金保険料はどのように決まる?ケース別算出方法や受給額を解説」など、お金や年金制度にまつわる記事を発信中。京都府出身。(2024年3月18日更新)