「年金まで考えてなかった」老後に後悔しないために
現役時代の働き方や貯蓄習慣で老後のお金が決まってきますが、育児や家事、学校のPTAなどと忙しい現役時代には、なかなか老後まで考えられないものです。
女性の場合、たとえば夫の引っ越しや転勤についていくために仕事をやめざるを得ない場合もまだあるでしょう。
男性の育休制度はあるものの、家庭環境やお子さんによっては親が子どもの心身のケアに時間をかける必要がある場合もあります。
また、一度離職してブランクがあれば、今の日本ではまだまだ正社員になるのは難しいもの。
さまざまな要因から仕方ないとはいえ、キャリアが止まった、キャリアダウンしたことにより将来の年金受給額が下がることは珍しくありません。
すぐに環境は変えられなくても、大切なのは老後準備の必要性を認識することと、自分の状況を知ることです。
まずはねんきんネットなどを利用してご自身の年金受給予定額を確認したり、現在の貯蓄と今後の家計を考えることでしょう。
今はiDeCoやNISA制度を利用して、私的年金を用意したり、貯蓄の一部で運用をしたりしやすくなっています。
新NISAがはじまるまで約1カ月半。
老後が近くなってから「年金まで考えてなかった」と後悔しないためにも、今から備えを考えていましょう。
参考資料
- 厚生労働省「2022(令和4)年 国民生活基礎調査の概況」
- 厚生労働省「令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 内閣府「令和4年版 少子化社会対策白書」
- 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和4年)」
宮野 茉莉子