おひとりさまという言葉が普及して久しいですが、家族構成は年代によっても変化するもの。

長い人生の中では、ライフイベントや家庭環境によっていつかひとりになる可能性も考えたいところです。

ひとりになることは気楽さや日々の楽しみなど良い面もありますが、特に老後についてはお金や暮らしの面で不安になることもあるでしょう。

今回は高齢者世帯に視点をあてて、その世帯構造やお金事情をみていきます。

【増える高齢単身者】女性は6割超。男性は70~74歳が最多

厚生労働省「2022(令和4)年 国民生活基礎調査の概況」によれば、高齢者世帯の世帯構造は単独世帯が51.6%、夫婦のみ世帯が44.7%、その他の世帯が3.8%となっています。

高齢者世帯の世帯構造

65歳以上の独身世帯の構成を見ると、男性は35.9%、女性は64.1%。

ただ、内閣府の「令和4年版 少子化社会対策白書」によれば、50歳時の未婚割合(2020年時点)は男性が28.3%、女性が17.8%と男性のほうが多くなっています。

先程の厚生労働省「2022(令和4)年 国民生活基礎調査の概況」より、「65歳以上の単独世帯の年齢構成」を男女別で見ると、男性は「70~74歳」が最も多く、女性は「85歳以上」が最も多くなっています。

現役時代に家族の人数が多くても、男性に比べて長生きする傾向にある女性は、いつかおひとりさまになる可能性も予め考えておきたいところでしょう。