2.介護施設の費用はいくらか
知っておくべきこと2つ目は、介護施設にかかる費用です。自分一人での生活が難しくなると、老人ホームなどの介護施設への入所を検討する人もいるでしょう。
では、介護施設は一般的にどのくらいの費用がかかるのでしょうか。介護施設の費用相場は以下のとおりです。
【施設別】初期費用・月額費用の相場
施設 初期費用 月額費用
- 特別養護老人ホーム 0円 5~15万円
- 介護老人保健施設 0円 9~15万円
- 介護医療院 0円 9~16万円
- ケアハウス(介護型) 数十万~数百万円 15~20万円
- 介護付き有料老人ホーム 0~数千万円 15~30万円
- 住宅型有料老人ホーム 0~数百万円 10~30万円
- サービス付き高齢者向け住宅 数十万円~数千万円 10~30万円
- グループホーム 0~数十万円 10~14万円
施設や地域、サービスなどによって費用に差がありますが、月10万円以上の費用がかかることも珍しくありません。
3.老後の収入はいくらか
老後は、生活費にくわえて医療費や介護施設費用などが発生しますが、もらえる年金はどのくらいなのでしょうか。
厚生労働省年金局「令和3年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、厚生年金受給者の平均年金額は月14万3965円、国民年金の平均額は月5万6368円です。
現役時代に会社員や公務員として働いた厚生年金受給者はある程度の年金をもらえますが、自営業者などの国民年金のみ受給者がもらえる年金は少額となっています。
今から老後に備えよう
50歳代からでも老後への備えは遅くありません。50歳代から毎月の貯金や投資を始めれば、ある程度の老後資金を貯めることが可能です。
ただし、老後対策の必要性は人によって異なります。
例えば、現役時代の平均年収が高く老後に多くの年金をもらえる人は、貯蓄ゼロでも老後対策の必要性はそこまで高くないでしょう。
まずは、自分が将来もらえる年金や必要な生活費のシミュレーションから始めてみてください。
参考資料
- 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和4年)」
- 厚生労働省「医療保険に関する基礎資料」
- 厚生労働省年金局「令和3年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 厚生労働省「介護事業所・生活関連情報検索 介護サービス情報公表システム」
苛原 寛