人気の職種の一つとしてしばしば挙げられる「看護師」。

看護師の平均年収は、全業種の平均年収と比べるとやや高めとなっています。

今回は看護師の年収や転職事情を見ていきましょう。

看護師の平均年収はいくらか

2022年の賃金構造基本統計調査によると、看護師の病院の規模別の平均年収は次の通りです。

看護師は全業種平均を約11万円程度上回っており、やや高年収な傾向にある職業です。

また、労働時間が長いイメージを持たれがちですが、所定内実労働時間数でみると全業種平均より短くなっています。

なお、規模別でみると小規模な病院の方が年収が低くなり、大病院の方が年収が高い傾向があります。

特に1000人規模以上の病院では、平均年収が500万円台半ばとなっています。

【看護師】8割以上が転職経験あり。転職回数は?

株式会社SOKKINが行った2023年10月の調査(回収サンプル数:40票)によると、転職経験のない看護師は18%で、80%以上の看護師が転職経験があるとわかりました。

看護師の転職回数2/3

看護師の転職回数

出所:株式会社SOKKIN調べ

看護師の転職回数

  • 0回:18%
  • 1回:28%
  • 2回:18%
  • 3回:23%
  • 4回:8%
  • 5回:8%

なお、転職理由を集計すると下記の通りです。

転職理由(複数回答可:回答数33人)

3/3

出所:株式会社SOKKIN調べ

出所:株式会社SOKKIN調べ

票数の多かった理由TOP5

  • 子育て等のライフイベントのため:12人
  • 精神的にキツかったため:9人
  • 転居のため:9人
  • 給料が低い・昇給が見込めないため:8人
  • 他の職場に興味があったため:8人

最も多かった理由は子育て等のライフイベントです。

出産・子育て期には育児と仕事との両立が難しかったり、また夜勤が発生する看護師の仕事を続けるのが難しいと感じる方も少なくありません。

アンケートでは以下のような理由が挙げられていました。

  • 以前は病院勤務をしていたが、育児しながらの夜勤は難しいと思い転職した。(30代後半)
  • 1回目は結婚に伴い夜勤のないところで働きたかったため。2回目は出産し仕事の時間がライフスタイルと合わなくなったため。(30代前半)

出所:株式会社SOKKIN調べ

そのほか、結婚や子育てを機に転居して転職をするケースや、若手向けの寮を出るタイミングで転居・転職を余儀なくされたといった方もみられます。

【看護師】現在の職場に決めた理由は?

今回の調査では全体の8割以上が転職を経験しており、ライフイベントの変化にあわせて転職されている方もいました。

看護師は資格職でもあるため、数多くある職種の中でも、転職を過度に躊躇する必要のない職種の一つと言えるでしょう。

同調査によると、「現在の職場に決めた理由はなんですか?(複数選択可)」という問いに対して、「仕事内容・やりがい(15%)」、「勤務地・通勤距離(12%)」、「勤務時間(11%)」の順で多くなりました。

アンケートの回答の一部もご紹介します。

  • 自身の専門分野において、高度な専門知識やスキルを発揮できる環境であり、日々の業務を通じて成長できそうだと感じたため。(40代前半)
  • 結婚をして引っ越しをした為、家庭との両立を考え通勤距離と残業時間を重視した。(40代前半)
  • ​​外来なので夜勤がない、程よい大きさの病院なので急な休みも取りやすい、福利厚生がしっかりしているため。(30代前半)

出所:株式会社SOKKIN調べ

転職の際に希望する条件は、仕事内容ややりがいといったキャリア面、勤務時間や勤務地といった働きやすさ面などさまざまであり、また年代やライフイベントによっても変化するもの。

そのときの環境に合わせながら、長い目で見たキャリアも考えた転職活動が重要でしょう。

転職はさまざまな面から考えよう

今回は看護師の平均年収や転職事情をみてきました。資格職であることや、ライフイベントの変化に比較的対応しやすい職種であることから、興味を抱かれている方もいるでしょう。

看護師の転職では、もちろん年収をはじめとした待遇を確認することも大切です。

たとえば今回の調査によれば、基本的には大規模な病院の方が収入増が期待できます。

また、職場環境のよさや人間関係などを踏まえて、精神的負担が重くなりにくい病院選びも大切でしょう。

今後のライフイベントの変化が予想される場合は、子育て期に労働時間の調整が効きやすい、転居しても通いやすいなどの条件を考えることも大切です。

いたずらに転職回数を増やさないよう、待遇や環境面など多様な面から検討しましょう。

参考資料

宮野 茉莉子