「退職を撤回した従業員も」経緯や反響をベルクに聞いた
――従業員の身だしなみの多様化を開始した経緯をお教えください。
さまざまな理由がありますが、一つは、ここ数年、他業界から入社する社員の中で、スーパーマーケットの身だしなみ基準の厳格さに違和感を覚える社員が増えておりました。
もう一つはリリースにもありますが、若い世代を中心にスタイルの多様化が進んでいる中で、多様性や個性の尊重への対応ができていないと感じておりました。
その中で、今年の春にお客様より髪色に対するご指摘があり、社内会議で髪色や髪型に対する議論となりました。基準が曖昧な部分があり、改めて身だしなみの基準について考えるきっかけとなりました。
検討にあたっては、社内の若手社員の意見にも耳を傾け、安全と食品衛生を維持しながらどこまで緩和できるかを考え、現在の基準を設定しました。
結果的にはお客様の髪色に対するご意見に反し、従業員の意見を尊重し、大幅な基準緩和となりました。
――従業員やお客の反応をお教えください。
圧倒的に歓迎の声が大きく、大きな反響がありました。
社会の多様性と個人の価値観に対応する会社の姿勢・考え方を評価する声が大きかったです。実際に、「モチベーションが上がり、今まで以上に接客に対して意欲的になった」と話す従業員も多くいます。
また、中には今回の取り組みの発表直後に、退職を撤回した従業員もおりました。