【新NISA】成長投資枠とつみたて投資枠の併用が可能になる
2023年まで、一般NISAとつみたてNISAは選択制でした。どちらかを年単位で開設する仕組みだったものが、今回の改正で併用可能となります。
それでは、いままで積み立ててきたものはどうなるのでしょうか。結論からいうと、売却する必要はありません。
従来通り、一般NISAは購入時から5年間、つみたてNISAは購入時から20年間、そのまま非課税で保有でき、売却するのも自由です。
それぞれつみたてNISAの枠、一般NISAの枠は、新NISAの外枠として非課税期間まで運用を続けられます。
現行制度のように、「年40万円×20年で合計800万円、つみたてNISAにしよう」「年120万円という大きな枠を利用したい、合計800万円以下でも一般NISAを選ぼう」と考える必要もなくなるでしょう。
【新NISA】管理方法が年単位より、口座単位へ
今までのNISAは、一般口座の場合は2020年の120万円は2024年末まで、2023年の120万円は2027年末まで……のように、年単位で口座管理をしていました。
売却か、証券口座に移管するか、はたまた翌年分のNISA口座にロールオーバーするか(つみたてNISAは不可)など、仕組みは複雑でした。
新NISAでは「何年に投資をしたか」ではなく、「NISAには○○万円ある」ということが注目ポイントとなります。
他にも大きな変更点は多々ありますが、何より大切なのは将来を見据えた積み立てや運用ができているかどうか。それには、詳細なシミュレーションをしておくといいでしょう。
40歳から65歳までの積立投資をシミュレーション
ここからは、金融庁「資産運用シミュレーション」を使用して、シミュレーションを実践していきましょう。
今回は40歳から65歳までの25年間積立投資したケースで、将来の資産額をシミュレーションしていきます。
なお、積立金額は毎月5万円で計算しています。結果は、以下のとおりです。
執筆者
LIMO編集部は、LIMO編集長である宮野茉莉子を中心に、経済や資産形成や資産運用といった投資をテーマとし、金融機関勤務経験者である編集者が中心となって情報発信を行っています。加えて「くらしとお金」に関係する旅行、園芸、ショッピングや外食といった身近なテーマを各種専門家である編集者がわかりやすく解説します。LIMO編集部のメンバーは、大手金融機関で機関投資家としてファンドマネージャーや証券アナリスト、証券会社やメガバンク、信託銀行で富裕層・準富裕層への資産運用アドバイス担当、調査会社のアナリスト、ファッション誌の編集長、地方自治体職員、ネットメディアの経験者などで構成されています。編集スタッフの金融機関勤務経験年数は延べ47年、正確には565か月となります。日本証券アナリスト協会認定アナリスト(CMA)、第一種外務員(証券外務員一種)、FP2級、AFPなどの資格保有者が複数在籍。生保関連業務経験者は過去に保険募集人資格を保有。LIMOは株式会社ナビゲータープラットフォームが運営しています(最新更新日:2024年4月22日)。
監修者
株式会社ナビゲータープラットフォーム メディア編集本部
LIMO編集長/2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)
1984年生まれ。群馬県出身。東京女子大学哲学科卒業後、2008年に野村證券株式会社に入社。支店にてファイナンシャル・コンサルティング課に配属され、国内外株式、国内外の債券、投資信託、保険商品などの販売を通じ、主に富裕層や個人顧客向けに資産運用コンサルティング業務に従事し、顧客のライフプランに寄り添った提案を行った。2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)、一種外務員資格(証券外務員一種)保有。
現在は株式会社ナビゲータープラットフォームが運営する「くらしとお金の経済メディア~LIMO(リーモ)~」編集長。LIMOでは資産運用や老齢年金、貯蓄、NISA、iDeCo、キャリアなどをテーマに企画・編集・執筆を行う。3児の母であり、趣味は執筆・読書、音楽鑑賞、写真、旅行。今の夢はYOASOBIのライブに行くこと。中学・高校社会科(公民)教員免許保有(2024年4月4日更新)。