日経平均は米株高などを受けて上昇
2023年11月2日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は、前日比348円24銭高の3万1949円89銭となりました。3日続伸です。上げ幅は一時450円を超える場面もありました。
米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を受けて前日の米株式市場でダウ工業株30種平均、ナスダック総合株価指数など主要株価指数が上昇しました。この流れを受けて東京市場でも買いが優勢となりました。
今週、日経平均はどのような動きになるでしょうか。米金融引き締めの長期化懸念が後退しそうです。米連邦準備理事会(FRB)は1日まで開いていたFOMCで政策金利を据え置くことを決めました。金利据え置きは織り込み済みでしたが、FOMC後のパウエル議長の会見で、今後の政策決定について注意深く進めると述べたことから、次回12月の会合でも利上げを見送るとの見方が広がりました。
さらに、3日に発表された10月の米雇用統計では、非農業部門の雇用者数が市場予想を下回ったことから、FRBの金融引き締めが長期化しないと見られ、追加利上げの観測が後退したことから米株が買われました。3日の米株式市場でダウ工業株30種平均は前日比222ドル24セント高の3万4061ドル32セントとなりました。5日続伸で、9月下旬以来の高値圏となっています。日本株も週初から買われる展開になることが期待されます。
ただし上目線で積極的に買いに行けるかどうかはまだ判断が難しいところです。まず円相場ですが、先週は一時1ドル=151円74銭まで急落し、年初来安値を更新しました。FRBの追加利上げ観測が後退したことから円買い・ドル売りが優勢となり、週末には1ドル=149円30~40銭で終えています。政府高官の口先介入も含めて、短時間で上下に振れることがあるので注意が必要です。また円相場の動向により企業の業績にも影響が出ます。
今週も、国内では主要企業の4~9月期決算が相次いで発表されます。6日は伊藤忠商事、日本郵船、三菱重工業、7日はダイキン工業、任天堂、8日はリクルートHD、三井不動産、9日は楽天グループ(1~9月期決算)、ソニーグループ、ホンダ、ソフトバンクグループ、10日は東京エレクトロン、三越伊勢丹などの決算が発表される予定です。