老後の資産形成・家計管理のポイント4選

65歳以上の世帯となると、貯蓄を取り崩しながら生活する可能性が高いと想定されます。

家計の安定化と資産形成の両面への配慮が、ゆとりある生活を送るうえで重要です。65歳以上の老後において、安定した生活を送るためのポイントを4点紹介します。

働けるあいだは働く

近年は老後生活に入っても働き続ける方が珍しくなくなりました。

正社員のようにフルタイムで働くのは困難でも、アルバイトなどで働いて収入を得るのも一案です。

年金以外の収入を得ることが、月々の収支に余裕を持たせます。

また、働くことで社会とつながりを持ち、また自然と体を動かす形となるため、心身の健康維持にもプラスに働きます。

生活費の削減

家計を把握して収入に見合った支出となるよう、生活費を減らしていきましょう。まずは家計簿を記録する習慣をつけて、無駄な支出がないかチェックしてみてください。

支出削減の際には、まず水道光熱費や通信費、保険料といった固定費に目をつけるのがおすすめです。

固定費を一度削減すると継続的な収支改善につながるため、資産を維持するうえで効果的です。

安全性の高い投資も検討

1000万円以上などある程度まとまった資金がある方は、老後でも投資を検討するのが一案です。

貯蓄を取り崩すとしても、毎月ほんの一部を削るに過ぎないため、資産の大半は当面使う必要がありません。

それなら、一定の資金は生活費として貯蓄に残し、残りを投資して資産を増やすのが有効です。

ただし、リスクの高い投資で損失を増やしては逆効果です。65歳で投資をするなら、債券などリスクの低い資産を中心に投資しましょう。

リースバックという最終手段も

65歳以上で住宅ローンを完済済みもしくは間近であれば、リースバックを使ってまとまった資金を手に入れる方法もあります。

リースバックとは、自宅を売却してそのまま賃貸契約して住み続ける方法で、まとまった資金が得られる代わりに月々の家賃が発生します。

地域や規模にもよりますが、家計改善に有効な手段の一つとなるでしょう。

ただしメリット・デメリットを比較し、慎重に検討する必要があります。

65歳以上の貯蓄減には早めの対策を

65歳以上の世帯の4割程度は2000万円以上の資産を築けているものの、残りの世帯は老後資金が不足するおそれがあります。

実際に65歳以上の世帯では貯蓄を取り崩して生活する方も多く、収支改善と資産の維持に対して早めに対処するのが肝心です。

今年も物価高が続き、思うように貯蓄ができなかったという世帯は多いでしょう。来年こそは家計を楽にしたい、できれば貯蓄を増やしたいと願う方も多いと思います。

今回紹介した老後の資産形成に向けた対策について検討し、65歳以降もできるだけ資産を維持していきましょう。

参考資料

宮野 茉莉子