経産省が選んだニッチ分野で強い日本企業はどんな企業?

投資テーマとしてのグローバル・ニッチ・トップ(GNT)銘柄

ニッチ分野で強い日本企業100選

「グローバル・ニッチ・トップ」という言葉を聞いたことはあるでしょうか。

経済産業省(経産省)は2014年3月に「大企業や主要業界団体だけでなく、ニッチ分野において高い世界シェアを有し、優れた経営を行っている中堅・中小企業」を100社選び、グローバル・ニッチ・トップ(以下、GNT)企業として公表しています(注)

今回は経産省が選定したGNT100社をベースに、投資対象として妙味のある銘柄を探ってみたいと思います。発表から3年以上が経過していますが、むしろ時間が経過したことでその選考が正しかったのかも見極められそうです。

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注:今後の飛躍が期待される「ネクストGNT」を含めると107社(参考:グローバルニッチトップ企業100選 選定企業一覧

なぜグローバル・ニッチ・トップが注目に値するのか

日本には、市場そのものが小さいのであまり目立たないものの、優れた技術などでグローバル市場における高いシェアを獲得している企業が少なくありません。

経産省から発表された100社は、以下のように分類されています。

機械・加工部門(52社)
素材・化学部門(20社)
電気・電子部門(15社)
消費財・その他部門(13社)
ネクストGNT(7社)

このように、GNT企業といってもほとんどが製造業であり、かつ機械や化学セクターに多いことがわかります。これは証券アナリストから見ても違和感のない結果です。というのは、日頃の調査活動においても機械や材料メーカーには技術の高さを背景とした優良企業が多いからです。

こうした企業は時価総額規模が小さいため、運用資金の大きなファンドにとっては流動性などから手を出しにくい面があります。ただ、個別銘柄を調査してしっかり運用のポジションを作っていこうとする個人投資家にとっては悪い話ではないでしょう。

GNT企業で特に注目すべきは、やはりその企業の事業領域が拡大していくかどうかということです。

ニッチといっても、企業がビジネスをする市場が小さいままであってよいわけではありません。どちらかといえば、ニッチがメジャーになる可能性があるかどうかがポイントとなるでしょう。

GNT企業で上場しているのは?

GNT100社に選ばれた中で上場している企業群を時価総額から見ると、シマノの1.4兆円という水準が突出しています。しかしそれ以外は、ジェイテクト、日立ハイテクノロジーズ、堀場製作所を除き、ほとんどが時価総額3,000億円以下というサイズです。

ちなみに、時価総額トップ5は以下の通りです。

  • シマノ(7309):自転車向け変速機大手。グローバルでもブランド認知があり、自転車の「インテル」とも呼ばれる
  • ジェイテクト(6473):ステアリング(グローバルトップシェア)、軸受が主力
  • 日立ハイテクノロジーズ(8036):売上高(売上収益)は先端産業部材が大きいものの、収益ドライバーは科学・医用システムおよび電子デバイスシステム
  • 堀場製作所(6856):自動車、半導体産業向け検査機器メーカー
  • 日本製鋼所(5631):グローバルNo.1のプラスチック機械メーカー。原子炉圧力容器向け鍛鋼品も扱う

GNT企業の過去3年の株価パフォーマンス

先に触れたように、GNT企業は2014年3月に公開されています。そこで最後に、過去3年の株価パフォーマンスを振り返ってみましょう。

2014年3月17日の終値を100として、2017年11月15日までのGNT100社中の上場企業の株価変化を見てみました。その結果は以下のようにまとめられます(出所:SPEEDA)。

  • 全26銘柄の中でTOPIXのパフォーマンスを上回ったのは20銘柄
  • TOPIXのパフォーマンスは約+50%上昇
  • 最もパフォーマンスが良かったのは扶桑化学で、株価は6倍超に
  • 最もパフォーマンスが悪かったのは東京鐵鋼で株価は若干下落

本稿は「個人投資家のための金融経済メディアLongine(ロンジン)」記事のダイジェスト版です。全文は以下からどうぞ(有料記事)。
>>経産省が選んだグローバルニッチトップ(GNT)銘柄というテーマ投資【Longine投資テーマ50】

 

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