貯蓄や資産運用を始める
毎月の収支に余裕ができれば、その分を貯蓄や資産運用に回すことができます。堅実に貯蓄するのもよいですし、運用益を狙って投資を行うのもよいでしょう。
ただし、日本は依然として低金利ですので、預貯金などの元本保証商品ではまとまった利息が得られません。
老後に向けてコツコツ積み立てるなら、株式や投資信託などの金融商品も選択肢の一つでしょう。長期間の積立ならリスクを抑えて投資することができるので、知識や経験がない方でも大きな失敗をする可能性が低くなります。
また、iDeCoやつみたてNISAを活用すれば、税制面でのメリットを受けつつ、老後に向けて資産を積み立てることができます。
収入を増やす
収入を増やすことができれば家計に余裕が生まれるので、貯蓄や投資に回せる資金が多くなります。
しかし、本業の収入を増やすのは簡単ではないでしょうから、副業などを始めて収入源を作っておくのも1つの方法です。
現在は働き方が多様化し、在宅でもできる仕事が増えています。自分に合った副業が見付かれば、老後の収入源につながる可能性もあるでしょう。
老後を迎えてから後悔しないよう、早めの対策を
今回解説したように、60歳代で貯蓄ゼロの割合は2割を超えています。
貯蓄がなくても年金だけで生活できるならよいですが、趣味や娯楽などにかけられるお金は少ないでしょう。
老後を迎えてから後悔しても遅いので、早めに行動しておくことが大切です。
また、将来受け取れる年金額を事前に確認しておくこともポイントです。
日本年金機構の「ねんきんネット」にて年金見込額を調べ、老後の収支についてなるべく具体的に考えておきましょう。
今年も残り2ヶ月を切りましたから、2024年からの貯蓄計画に備えて、ご自身に合った老後計画を考えてみてください。
参考資料
- 内閣府「令和4年版 少子化社会対策白書」
- 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和4年)」
- 総務省統計局「家計調査報告〔家計収支編〕2022年(令和4年)平均結果の概要」
加藤 聖人