「お受験」とも呼ばれる小学校受験。「親子の受験」と呼ばれ親の負担が大きいと言われる中学校受験と比較しても、それ以上に親の負担が大きい受験になります。

今回は、特に「親」ができる準備と心構えについて取り上げます。

小学校受験は親がリードする受験

受験する年齢を比べてみましょう。

中学受験は11歳や12歳の生徒で、小学3年生の2月頃から本格的に塾通いをして備えるのが一般的です。

一方、小学校受験の受験生は、5歳から6歳の幼児です。受験で出題されやすい自然や四季の行事に関する問題を実体験する機会を確保するためにも、最低でも1年間の準備期間が必要でしょう。

とくに倍率の高いエリアでの小学校受験では、受験の準備を始めるのが就園前から年少の頃、つまり「この学校に行きたい!」という子どもの意思がほとんどない頃からであり、全てにおいて親がリードしていく必要があります。

高い学費に入学金、お受験をする層の親の決意は固い

東京都の統計「令和5年度 学校基本統計速報(学校基本調査の結果速報)」によると、私立小学校に通う児童数は2万5578人です。

文部科学省「令和5年度学校調査速報版」によると、私立小学校に在籍する児童は、全国の児童のうち1.3%、最も割合の高い東京都でも4.1%と受験をする子どもはかなり少数派です。

親世代でも「小学校受験する子なんて会ったことがない」という方がいても不思議ではありません。

そして私立小学校と国立小学校の学校数自体が少なく、定員も限られています。とくに私立小学校は入学金や授業料など学費が高額であり、教育費を支払えるだけの経済力のある家庭の子が受験をします。

経済的に余裕があり合格に向けて全力で準備をしている家庭ばかりなので、「ちょっと受けてみようか」とノリで受ける層はほぼいないと思っていいでしょう。

ですから、小学校受験を検討している場合は、気になる小学校の学校説明会に全て足を運び、学校や教職員、在籍する児童の雰囲気を確認し、「我が子に合うかどうか」を熟考し、受験日等を踏まえて本命校や併願校を選択しなければいけません。