1.2 国民年金の平均受給月額をチェック
同資料より国民年金の平均年金月額を確認しましょう。
国民年金の平均年金月額：5万6368円
- 男性平均月額：5万9013円
- 女性平均月額：5万4346円
国民年金の受給額は、上記のとおり男女の差がほとんど見られません。
国民年金は全員一律の保険料を納めます。保険料は年度ごとに見直しが行われますので、20歳になるタイミングと納付期間が同じであれば、満額の受給額も同額となります。
20歳から60歳未満の40年間、全ての保険料を納めれば満額、未納がある場合は満額からその分減額される仕組みです。
このような仕組み上、大きな個人差が生じにくいのです。
2. 【シニア世代の生活費】65歳以上世帯の収支は？
次に、年金暮らしを送るシニア世帯の毎月の生活費を見てみましょう。
総務省「家計調査報告 家計収支編 2022 年（令和4年）平均結果の概要」によると「65歳以上の夫婦のみの無職世帯」の家計収支は次のとおりです。
2.1 生活費：65歳以上「無職世帯」家計の収支
- 実収入：24万6237円（うち社会保障給付：22万418円）
- 消費支出：23万6696円
（内訳）
- 食料：6万7776円
- 住居：1万5578円
- 光熱・水道：2万2611円
- 家具・家具用品：1万371円
- 被服及び履物：5003円
- 保健医療：1万5681円
- 交通・通信：2万8878円
- 教育：3円
- 教養・娯楽：2万1365円
- その他：4万9430円
非消費支出：3万1812円
支出合計：26万8508円
上記データによると、65歳以上の無職夫婦世帯の平均的な収入と支出では、毎月2万2271円の赤字となります。
毎月数万の赤字であれば、食費や交際費を抑えれば解決できるかもしれません。
しかし、長い老後生活においてずっと同じ物価とは考えにくいため、ギリギリ赤字がでないようにするのではなく、ゆとりを持たせておいた方が安心でしょう。
また、上記消費支出の内訳を見ていくと、住居費が1万円台となっています。もしも、賃貸住宅で老後生活を送る場合には、より支出が増えてしまいます。
まずは、現在の生活費をベースにして考えてみるとよいでしょう。老後生活をイメージしながら、年金暮らしの1カ月あたりの支出を想定してみてください。
では、最後にシニアの貯蓄事情を覗いていきます。
