6. 関西弁6. また一杯行きましょう
「また(再び)○○しましょう」という意味合いでよく使われるフレーズ「また~しましょう」。
多くの人は、一度食事に行ったり一緒に仕事をしたりと、以前関わりがあった人に対して使うのではないでしょうか。
しかし関西では今まで関わりがなくても、「機会があれば○○しましょう」というニュアンスで「また~しよ」と言うこともあります。
取引先で「機会があれば一杯どうでしょう」という意味で「また一杯行きましょう」と言ったところ、「以前飲みに行ったことがあったかな?」と少し気まずそうな表情をされた人もいるそうです。
7. 関西弁7. モータープール探しといて
関西弁の「モータープール」は、共通語だと「駐車場」という意味になります。第二次世界大戦後、日本国内に駐留した米軍が駐車場のことを「モータープール」と呼んでいたのが語源なのだとか。
昔は東京でも見られたのですが、東京では都市開発のため「モータープール」が取り壊されて多くが商業施設になりました。
一方関西(主に大阪)ではそのまま民間の駐車場として使われるケースが多かったため、「モータープール」という言葉が残ったと考えられています。
外回りで車を使うとき、「モータープール探しといて」が通じなかった人もいます。
8. 関西弁8. レイコー
関西弁の「レイコー」とは、共通語でいう「アイスコーヒー」のこと。語源はもちろん「アイスコーヒー」で、『アイスコーヒー、冷たいコーヒー、冷コーヒー、レイコー』と少しずつ変化していったと考えられています。
地元の人は「レイコー」と伸ばさず、「レイコ」と言うこともあるのだとか。
ただし、近年は使う人が減りつつあり、特に若年層はあまり使わない関西弁になりました。
9. 関西弁9. ナイロン袋ある?
共通語で言う「レジ袋」「ビニール袋」を指す関西弁の「ナイロン袋」。関西だけでなく、西日本や東海・北陸など広範囲で使われている言葉です。
ただし一部では伝わりにくい地域もあり、昼食をコンビニに買いに行ったとき「ナイロン袋有料になったんやなあ」と呟いたら「ナイロン袋ってレジ袋のことですか?」と言われた人も。
また、オフィスに出た虫を退治したのち、処理するために「ナイロン袋ある?」と聞いて通じなかった人もいました。
大人になってから初めて、広く使われている言葉ではないと気付いた関西人もいるようです。
10. 関西弁10. 自分何頼む?
会話の中で「自分」を一人称として使う人はいると思います。しかし関西弁では一人称に加え、二人称としても「自分」を使うことがあり、会話の流れで一人称なのか二人称なのかを判断しています。
会社の飲み会の時、関東出身の人に「自分何頼む(あなたは何を頼む)?」と尋ねたら、きょとんとした表情をされたエピソードがある関西人もいるそうですよ。
11. 無意識のうちに使っている地元の言葉は意外とあるかも!?
今回は、関西出身の人が職場で無意識のうちに使いやすい関西弁を10個紹介しました。
関西に限らず、地元を離れてしばらく経っても知らず識らずのうちに使っている地元の言葉は意外とありますよね。
文化庁が公表した「令和4年度「国語に関する世論調査」の結果の概要」によると、17.0%の人が「方言を大切にする」と答えています。
地域ごとの言葉や習慣の違いは、雑談のネタにしやすいものですよね。
年末地元に帰省したときは、職場の会話のなかで方言だと気づいた言葉をぜひ話のネタにしてみてください。
参考資料
太田 彩子