PwCあらた監査法人(以下「あらた」という)とPwC京都監査法人(以下「京都」という)は、2023年10月16日、12月1日付で合併すると発表した。
あらた・京都ともに4大国際会計ファーム・コンサルティングファーム(Big 4)の一つである「PwC(PricewaterhouseCoopers、プライスウォーターハウスクーパース)」のメンバーファームである。
監査法人とは
監査法人とは、
他人の求めに応じ報酬を得て、財務書類の監査又は証明を組織的に行うことを目的として、公認会計士法第34条の2の2第1項によって、公認会計士が共同して設立した法人
のことである(公認会計士法第1条の3第3項、第2条第1項)。
一般的には、上場している企業の決算を監査する、公認会計士資格を持つ者が所属する組織と言われる。
実際は、上述の法定監査以外にも、「任意監査」「決算早期化支援」「経理・財務にかんする相談業務」「コンサルティング業務」など多くの業務を行っている。
そのため、社員も公認会計士資格者のみで組織されているわけではなく、様々なバックグラウンドを持った者が在籍している(法律上、公認会計士でない社員の割合は決められている)。
4大監査法人
国際会計ファーム・コンサルティングファームとしては大規模グループが存在し、
- Deloitte Touche Tohmatsu(デロイト トウシュ トーマツ)
- EY(Ernst & Young、アーンスト&ヤング)
- KPMG
- PwC(PricewaterhouseCoopers、プライスウォーターハウスクーパース)
の4グループ(順不同)が「Big 4」と呼ばれる。
「Big 4」それぞれのメンバーファームが日本国内にも存在し、4大監査法人と呼ばれており、以下のとおりである(順不同)。
- 有限責任監査法人トーマツ(デロイト)
- EY新日本有限責任監査法人(EY)
- 有限責任あずさ監査法人(KPMG)
- PwCあらた有限責任監査法人(PwC)
PwCあらた有限責任監査法人とPwC京都監査法人の合併
2023年6月1日、あらたは京都との統合に向けた協議を開始したと公表している。
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Juan Carlos Alonso Lopez / Shutterstock.com
ともに同じPwCのメンバーファームであるため、Purposeも共通している。
また、監査業界では、人的資本や気候変動対策を記載する、サステナビリティ関連開示情報の保証業務(著者注:「経理の状況」に対してと同様に何らかの保証をすること)を担うことが想定されることや、テクノロジーを用いた監査の更なる高度化が求められることなど、監査法人を取り巻く環境が大きく変化することが見込まれている。
両法人の強みを活かすことで、統合して規模を拡大することが高品質の保証サービスを提供できるとしている。
各社概要
PwCあらた有限責任監査法人
- 設立:2006年6月1日
- 人員:3006名(2023年6月30日時点)
- 売上高:609億8100万円(2022年7月1日~2023年6月30日)
- 主要顧客:トヨタ自動車株式会社(東証プライム、7203)、ソニーグループ株式会社(東証プライム、6758)ほか、トヨタ傘下企業、ソニーグループ傘下企業など
PwC京都監査法人
- 設立:2007年3月19日
- 人員:443名(2023年6月30日時点)
- 売上高:69億9000万円(2022年7月1日~2023年6月30日)
- 主要顧客:KDDI株式会社(東証プライム、9433)、ニデック(旧:日本電産)(東証プライム、6594)、京セラ株式会社(東証プライム、6971)、任天堂(東証プライム、7974)
京都の主要顧客を見て、驚かれた方もいるのではないか。
準大手監査法人ながら、多くのグローバル企業の会計検査人を担当している。
おわりに
2023年12月より、4大監査法人の名称が変更となる。
17年の歴史がある「あらた」の名が消えて、「PwC Japan有限責任監査法人」となる。
参考資料
石川 貴康